2級FP 2017年1月 問題60

問題 60
中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律による「遺留分に関する民法の特例」(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 本特例の適用を受けるためには、原則として、遺留分を有する推定相続人および後継者全員の書面による合意が必要である。

    [解答解説] 〇

  2. 本特例の適用を受けるためには、合意について経済産業大臣の確認を受けた日から一定期間内にした申立てにより、家庭裁判所の許可を得ることが必要である。

    [解答解説] 〇

  3. 除外合意とは、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した所定の株式等について、その価額を遺留分を算定するための基礎財産の価額に算入しない旨の合意をいう。

    [解答解説] 〇

  4. 固定合意とは、後継者が旧代表者からの贈与等により取得した所定の株式等について、遺留分を算定するための基礎財産の価額に算入すべき価額を取得時点における価額とする旨の合意をいう。

    [解答解説] ×

[解答] 4
[解説]
「事業承継を円滑に行うための遺留分に関する民法の特例」からの出題である。
相続紛争や自社株式の分散を防止するための特例である。
この民法特例を活用すると、後継者を含めた現経営者の推定相続人全員の合意の上で、現経営者から後継者に贈与等された自社株式について、
①遺留分算定基礎財産から除外(除外合意)、又は
②遺留分算定基礎財産に算入する価額を合意時の時価(※)に固定(固定合意)
をすることができる(両方を組み合わせることも可能)。

解答解説

2級FP 2017年1月 問題59

問題 59
非上場企業の事業承継における一般的な課題や対応策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 事業承継を円滑に進めるためには、適切な後継者を決定し、将来の経営者としての十分な育成を図ることが望ましい。

    [解答解説] 〇
    適切である。中小企業の後継問題は深刻で、後を継ぐ者がいなければ廃業にせざるを得ない。

  2. オーナー経営者が保有している自社株式を役員である後継者に取得させる場合、後継者にとってその取得資金の負担が大きいときには、あらかじめ後継者の役員報酬を増加させるなどの対策を講じることが考えられる。

    [解答解説] 〇
    適切である。役員報酬を増やし、自社株式を取得できる資金を得ることで事業承継がスムーズになる。

  3. 自社株の評価額を引き下げるためには、積極的な費用計上を行って利益を圧縮することや、新規取引先に対する金銭債権のうち回収可能性があるものについても債権放棄により貸倒損失を計上することなどが望ましい。

    [解答解説] ×
    費用計上で利益を圧縮すれば株の評価額は下がる。しかし回収可能性があるものを債権放棄すれば経営に影響を及ぼすためふさわしくない。

  4. オーナー経営者が土地などの多額の個人資産を自らが経営する法人の事業の用に供している場合、オーナー経営者が死亡し、その子が後継者となり事業関連資産を相続するとき、後継者以外の推定相続人の遺留分の侵害の問題が生じるおそれがある。

    [解答解説] 〇
    適切である。土地が個人の所有で、遺産の多くを不動産が占めていると、後継者以外の推定相続人の遺留分の侵害の問題が生じるおそれがある。

[解答] 3
[補足]

解答解説

2級FP 2017年1月 問題58

問題 58
小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(以下「本特例」という)に関する次の記述の空欄(ア)~(エ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

・ 被相続人の貸付事業の用に供されていた貸付事業用宅地等について、本特例の適用を受ける場合、適用対象となる宅地等の面積は最大で( ア )であり、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、減額される割合は( イ )である。
・ 被相続人の貸付事業以外の事業の用に供されていた特定事業用宅地等について、本特例の適用を受ける場合、適用対象となる宅地等の面積は最大で( ウ )であり、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、減額される割合は( エ )である。

  1. (ア)200㎡ (イ)50% (ウ)400㎡ (エ)80%

    [解答解説] 〇

  2. (ア)400㎡ (イ)80% (ウ)200㎡ (エ)50%

    [解答解説] ×

  3. (ア)200㎡ (イ)80% (ウ)400㎡2 (エ)50%

    [解答解説] ×

  4. (ア)400㎡ (イ)50% (ウ)200㎡ (エ)80%

    [解答解説] ×

[解答] 1
[解説]
<小規模宅地等の特例>
特定居住用宅地等:330㎡ 80%
特定事業用宅地等:400㎡ 80%
貸付事業用宅地等:200㎡ 50%

解答解説

2級FP 2017年1月 問題57

問題 57
Aさんの死亡に伴い、Aさんが契約者(=保険料負担者)および被保険者である生命保険契約に基づき、妻が1,200万円、長女が300万円の死亡保険金を受け取った。法定相続人は、妻および長女の2人で、上記以外に死亡保険金を受け取った者はいない。また、長女は相続の放棄をしている。この場合、妻と長女が受け取った死亡保険金の金額のうち、相続税における生命保険金等の非課税規定(相続税法第12条の「相続税の非課税財産」の規定)の適用を受けた場合の各人の非課税金額として、最も適切なものはどれか。

  1. 妻1,000万円 長女200万円

    [解答解説] ×

  2. 妻1,000万円 長女は適用なし

    [解答解説] ○

  3. 妻 800万円 長女200万円

    [解答解説] ×

  4. 妻 800万円 長女は適用なし

    [解答解説] ×

[解答] 2
[解説]
生命保険の死亡保険金の非課税枠は、「500万円×法定相続人の数」であり、法定相続人は放棄したものも含まれる。
ただし、放棄をすると死亡保険金の非課税枠は適用できず、計算にも含まれない。
500万円×2=1,000万円・・・非課税枠
妻:1,000万円×1,200万円/1,200万円=1,000万
長女:なし

解答解説

2級FP 2017年1月 問題56

問題 56
相続税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 被相続人がその相続開始時に有していた事業上の売掛金は、相続税の課税対象となる。

    [解答解説] ○
    適切である。

  2. 被相続人が自動車事故により死亡し、加害者が加入していた自動車保険契約に基づき、被相続人の遺族である相続人が受け取った対人賠償保険金は、相続財産とみなされて相続税の課税対象となる。

    [解答解説] ×
    対人賠償保険金は非課税である。

  3. 相続または遺贈により財産を取得しなかった被相続人の母が、その相続開始前3年以内に被相続人から暦年課税による贈与により取得した財産は、相続税の課税対象とならない。

    [解答解説] ○
    適切である。相続開始前3年以内の生前贈与加算があるのは、相続や遺言により財産を取得した者のみである。

  4. 被相続人の死亡によって、被相続人に支給されるべきであった退職手当金で、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続財産とみなされて相続税の課税対象となる。

    [解答解説] ○
    適切である。被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものは、相続財産とみなされて相続税の課税対象となる。

[解答] 2
[補足]

解答解説

2級FP 2017年1月 問題55

問題 55
民法上の相続分に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 被相続人は、遺言で、共同相続人の相続分を定め、またはこれを定めることを第三者に委託することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。相続分や分割方法を第三者に委託することができる。

  2. 相続人が配偶者および直系尊属である場合、配偶者の法定相続分は3分の2、直系尊属の法定相続分は3分の1である。

    [解答解説] ○
    適切である。

  3. 相続人が配偶者および兄弟姉妹である場合、配偶者の法定相続分は4分の3、兄弟姉妹の法定相続分は4分の1である。

    [解答解説] ○
    適切である。

  4. 代襲相続人の法定相続分は、被代襲者が受けるべきであった法定相続分の2分の1である。

    [解答解説] ×
    代襲相続人の法定相続分が減ることはない。

[解答] 4
[補足]

解答解説

2級FP 2017年1月 問題54

問題 54
下記<Aさんの親族関係図>に基づく被相続人Aさんに係る相続税法上の法定相続人として、最も適切なものはどれか。なお、Fさんは、BさんおよびCさんの普通養子(特別養子縁組以外の縁組による養子)である。

  1. Eさん、FさんおよびHさん

    [解答解説] ×

  2. EさんおよびHさん

    [解答解説] ×

  3. EさんおよびFさん

    [解答解説] ○

  4. Eさん

    [解答解説] ×

[解答] 3
[解説]
Aさんに配偶者や父母はいないため、兄弟姉妹が法定相続人となる。
Dさん:Dさんの孫が生きているが、兄弟姉妹には代襲相続は認められているが、再代襲相続は認められていない。
Eさん:法定相続人となる。
Fさん:養子と実子との違いはないので、法定相続人となる。

解答解説

2級FP 2017年1月 問題53

問題 53
贈与税の配偶者控除(以下「本控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 前年以前の年において、すでに配偶者から贈与について本控除の適用を受けている場合、同じ配偶者から贈与を受けても、再び本控除の適用を受けることはできない。

    [解答解説] ○
    適切である。同一夫婦間では一度しか適用を受けることができない。

  2. 本控除の適用を受け、その贈与後3年以内に贈与者が死亡して相続が開始し、受贈者がその相続により財産を取得した場合であっても、本控除に係る控除額相当額は、受贈者の相続税の課税価格に加算されない。

    [解答解説] ○
    相続開始日前3年以内の贈与は相続税の課税対象となるため、贈与税は課税されない(生前贈与)。しかし、贈与税の配偶者控除は対象外なので、相続税の課税価格に加算されない。

  3. 受贈者が本控除の適用を受けるためには、贈与時点において贈与者との婚姻期間が20年以上であることが必要とされている。

    [解答解説] ○
    適切である。婚姻期間20年以上必要である。

  4. 本控除の対象となる財産については、不動産であれば居住用や事業用などの用途の別は問わない。

    [解答解説] ×
    居住用財産に限る。

[解答] 4
[補足]

解答解説

2級FP 2017年1月 問題52

問題 52
贈与税の計算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 子が同一の年において父と母のそれぞれから贈与を受けた場合、暦年課税における贈与税の基礎控除額は、最高で220万円である。

    [解答解説] ×
    基礎控除の110万円は受贈者単位なので、複数のから贈与されても110万円である。

  2. 暦年課税における贈与税額は、贈与税の課税価格から基礎控除額等を控除した残額に、一律20%の税率を乗じて計算する。

    [解答解説] ×
    基礎控除額を上回る贈与財産は、その額によって税率は異なる。

  3. 配偶者から贈与を受けて贈与税の配偶者控除の適用を受けた者は、贈与税の課税価格から、基礎控除額のほかに最高で2,000万円を控除することができる。

    [解答解説] 〇
    贈与税の配偶者控除は基礎控除と合わせて2,110万円を控除できる。

  4. 相続時精算課税制度の適用を受けた贈与財産に係る贈与税額の計算上認められる特別控除額は、最高で1,500万円である。

    [解答解説] ×
    相続時精算課税制度の非課税枠は贈与者単位で2,500万円である。

[解答] 3
[補足]

解答解説

2級FP 2017年1月 問題51

問題 51
贈与税の課税財産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 個人が法人からの贈与により取得した財産は、贈与税の課税対象となる。

    [解答解説] ×
    法人から個人への贈与は所得税の課税対象となる。

  2. 扶養義務者から取得した財産のうち、生活費として通常必要と認められるものは、贈与税の課税対象とならない。

    [解答解説] 〇
    適切である。生活費として通常必要と認められるものは、非課税となる。

  3. 離婚による財産分与として取得した財産は、その価額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額等を考慮して社会通念上相当な範囲内である場合、原則として、贈与税の課税対象とならない。

    [解答解説] 〇
    婚姻中の夫婦の協力によって得た財産は、社会通念上相当な範囲内である場合、贈与税の課税対象とならない。

  4. 死因贈与により取得した財産は、遺贈により取得した財産として相続税の課税対象となり、贈与税の課税対象とならない。

    [解答解説] 〇
    死因贈与により取得した財産は、遺贈により取得した財産として相続税の課税対象となる。

[解答] 1
[補足]

解答解説