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《設 例》
X株式会社(以下、「X社」という)に勤務するAさん(59歳)は、平成29年5月に満60歳を迎える。Aさんは、大学卒業後、X社に入社し、以後、現在に至るまで同社に勤務している。X社の定年は満60歳であるが、65歳になるまでの間、下記の2パターンから雇用形態を選択して勤務することができる。なお、X社の従業員数は150名、正社員の所定労働日数・時間は週5日、1日8時間(週40時間)である。
【パターンⅠ】:週3日、1日7時間(週21時間)勤務、雇用保険のみ加入
賃金月額は60歳到達時の50%で賞与なし
【パターンⅡ】:週5日、1日7時間(週35時間)勤務、社会保険・雇用保険に加入
賃金月額は60歳到達時の80%で賞与なし
Aさんは、定年後は福祉のボランティア活動に時間を注ぎたいと考えているため、【パターンⅠ】の雇用形態を選択する予定であるが、Ⅰ・Ⅱの選択により、公的年金等の制度にどのような違いがあるか、理解しておきたいと思っている。
そこで、Aさんは、懇意にしているファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。Aさん夫婦に関する資料は、以下のとおりである。
<Aさん夫婦に関する資料>
(1) Aさん(昭和32年5月14日生まれ・59歳・会社員)
・公的年金加入歴 : 下図のとおり(60歳定年時までの見込みを含む)
・全国健康保険協会管掌健康保険、雇用保険に加入中

2) 妻Bさん(昭和32年5月20日生まれ・59歳・専業主婦)
・公的年金加入歴: 18歳からAさんと結婚するまでの16年間(192月)は、厚生年金保険に加入。結婚後は、国民年金に第3号被保険者として加入している。
・全国健康保険協会管掌健康保険の被扶養者である。
※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、生計維持関係にあるものとする。
※Aさんおよび妻Bさんは、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問1
はじめに、Mさんは、Aさんに対して、Aさんが65歳になるまでに受給することができる公的年金制度からの老齢給付について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。なお、年金額は平成28年度価額に基づいて計算し、年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること。

 「老齢厚生年金の支給開始年齢は原則として65歳ですが、経過措置として、老齢基礎年金の受給資格期間を満たし、かつ、厚生年金保険の被保険者期間が1年以上あることなどの所定の要件を満たしている方は、65歳到達前に特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。
 昭和32年5月生まれのAさんは、原則として、( ① )歳から報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができます。仮に、Aさんが【パターンⅠ】を選択し、厚生年金保険の被保険者ではなくなった場合、Aさんが( ① )歳から受給することができる特別支給の老齢厚生年金の額は、下記<資料>の計算式により、年額( ② )円となります。【パターンⅡ】を選択した場合は、( ① )歳到達時における厚生年金保険の被保険者記録を基に、年金額が計算されます。
 なお、Aさんが【パターンⅡ】を選択して( ① )歳以後も引き続き厚生年金保険の被保険者としてX社に勤務した場合、特別支給の老齢厚生年金は、総報酬月額相当額との間で調整が行われます。具体的には、総報酬月額相当額と基本月額との合計額が( ③ )万円(平成28年度の支給停止調整開始額)を超える場合は、年金額の一部または全部が支給停止となります」

[解答]  ① 63(歳) ② 1,053,095(円) ③ 28(万円)
[解説]
① 男性は、昭和36年4月2日生まれ以降は65歳からの受給となる。そこから逆算して、2年毎に特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢が1歳ずつ若くなる。つまり、昭和34年4月2日~昭和36年4月1日は、64歳から受け取れる。その前が、昭和32年4月2日~昭和34年4月1日で63歳からである。Aさんは男性で、昭和32年5月生まれなので、63歳受取開始となる。
② 「年金の基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計が28万円以下であれば年金は全額支給される。ただ、問題文から比較する必要はなく、公的年金額を計算式にあてはめて求めればよい。
30万円×7.125/1,000×276月=589,950円
50万円×5.481/1,000×169月=463,144.5円
よって、合計して1,053,095円 となる。
③ 28万円 である。

解答解説

≪最初  問2≫

2017年1月 (生保顧客)2級FP解答解説一覧

 

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