[FP市販教材連動]2級FP【学科】問題演習(タックス)

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ここでは、分野ごと、章ごとに、知識の確認をすることができます。問題は、一般的な市販教材の順番に並んでいますので、「テキストを読む・暗記する⇒問題演習をする」を繰り返し行い、知識の定着を図ってください。

目次


第1章 所得税の基礎

問題 31
所得税の仕組みに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 課税総所得金額に対する所得税の税率は、課税総所得金額が大きくなるにつれて税率が高くなる超過累進税率である。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、所得税の税率は、課税総所得金額が大きくなるにつれて税率が高くなる超過累進税率である。

  2. 所得税では、課税対象となる所得を8種類に区分し、それぞれの所得の種類ごとに定められた計算方法により所得の金額を計算する。

    [解答解説] ×
    不適切である。8区分ではなく、10区分である。

  3. 所得税の納税義務者は、日本国内に住所を有する個人である居住者に限定されている。

    [解答解説] ×
    不適切である。居住者は、国内に住所のある、または現在まで引き続き1年以上、居所を有する個人だが、非居住者も国内源泉所得のみ課税される。納税義務者の定義が複雑だが、本肢の正誤を判断できればよい。

  4. 所得税は、国や地方公共団体の会計年度と同様、毎年4月1日から翌年3月31日までの期間を単位として課される。

    [解答解説] ×
    不適切である。所得税は、1月1日から12月31日までを期間の単位としている。

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問題 32
次のうち、所得税の計算において分離課税の対象となるものはどれか。

  1. 不動産の貸付けにより賃貸人が受け取った家賃に係る所得

    [解答解説] ×
    適切である。家賃は不動産所得なので、総合課税である。

  2. 会社員が定年退職により会社から受け取った退職一時金に係る所得

    [解答解説] ○
    適切である。退職所得は分離課税の対象である。

  3. 契約者(=保険料負担者)が生命保険契約に基づき受け取った死亡保険金に係る所得

    [解答解説] ×
    適切である。契約者と受取人が同じなので、所得税だが、一時所得として総合課税の対象となる。

  4. 年金受給者が受け取った老齢基礎年金に係る所得

    [解答解説] ×
    不適切である。年金は雑所得として総合課税の対象となる。

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問題 31
次のうち、所得税の計算において、分離課税の対象となる所得はどれか。

  1. マンションを貸し付けたことによる不動産所得

    [解答解説] ×
    不適切である。総合課税である。

  2. コンサルティング事業を行ったことによる事業所得

    [解答解説] ×
    不適切である。総合課税である。

  3. 退職一時金を受け取ったことによる退職所得

    [解答解説] ○
    適切である。分離課税の対象である。

  4. ゴルフ会員権を譲渡したことによる譲渡所得

    [解答解説] ×
    不適切である。総合課税である。

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問題 31
所得税の仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 所得税は、原則として、個人が1月1日から12月31日までに得た所得に対して課される。

    [解答解説] ○
    適切である。所得税の課税期間は、1月1日から12月31日までである。

  2. 課税総所得金額に対する所得税の税率は、課税総所得金額が大きくなるにつれて税率が高くなる超過累進税率である。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、所得税の税率は超過累進税率を採用しており、課税総所得金額が大きくなるにつれて税率が高くなる。

  3. 所得税は、納税者が申告をした後に、税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。

    [解答解説] ×
    不適切である。所得税は、納税者自らが申告して納付する申告納税方式を採用している。住民税では税務署長が所得や納付すべき税額を決定する賦課課税方式を採用している。

  4. 所得税における青色申告制度では、納税者に記帳義務および帳簿書類保存の義務が課されている。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、青色申告制度では、納税者に記帳義務および帳簿書類保存の義務が課されている。

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問題 31
次のうち、所得税における非課税所得に該当するものはどれか。

  1. 勤務していた会社を自己都合により退職したことで受け取った雇用保険の基本手当

    [解答解説] ○
    適切である。雇用保険の基本手当は非課税所得である。

  2. 法人からの贈与により個人が受け取った金品

    [解答解説] ×
    不適切である。個人への贈与により、個人に対して所得税(一時所得)がかかる。会社員であれば給与となり給与所得となる。

  3. 年金受給者が受け取った老齢基礎年金

    [解答解説] ×
    不適切である。老齢年金は雑所得の対象となる。遺族年金は非課税である。

  4. 賃貸不動産の賃貸人である個人が賃借人から受け取った家賃

    [解答解説] ×
    不適切である。家賃は不動産所得の対象となる。

[解答] 1
[補足]
[類問]

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第2章 所得の種類

問題 33
所得税における各種所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 給与所得の金額は、原則として、収入金額からその収入金額に応じて計算される給与所得控除額を控除して計算される。

    [解答解説] ○
    適切である。給与所得には給与所得控除額があり、収入金額に応じて計算される。

  2. 定年退職時に退職手当として一時金を受け取ったことによる所得は、退職所得である。

    [解答解説] ○
    適切である。退職金は退職所得である。

  3. 一時所得の金額は、「一時所得に係る総収入金額-その収入を得るために支出した金額の合計額」の算式により計算される。

    [解答解説] ×
    不適切である。最大50万円の控除が抜けている。なお、2分の1は、総所得に算入する際に計算するので、不要である。

  4. 専業主婦が金地金を売却したことによる所得は、譲渡所得である。

    [解答解説] ○
    適切である。金地金を売却したことによる所得は、譲渡所得である。

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問題 32
所得税における各種所得等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 発行済株式総数の3%未満の株式を所有する株主が受ける上場株式等に係る配当等は、その金額の多寡にかかわらず、申告不要制度を選択することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。上場株式等に係る配当等では、申告不要制度を選択することができる。

  2. 不動産の貸付けが事業的規模である場合、その貸付けによる所得は事業所得となる。

    [解答解説] ×
    不適切である。不動産の貸付が事業的規模であるかどうかの判定は、青色申告で使用する。不動産の貸付は事業的規模にかかわらず不動産所得でる。

  3. 退職一時金を受け取った退職者が、「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合、退職一時金の支給額の20.42%が源泉徴収される。

    [解答解説] ×
    不適切である。「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は源泉分離課税で課税関係は終了する。

  4. 年間の給与収入の金額が1,000万円を超える給与所得者は、年末調整の対象とならないため、確定申告を行わなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。年間の給与収入の金額は2,000万円超である。

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問題 32
所得税における各種所得の金額の計算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 勤続年数が20年を超える者が受け取る退職手当等に係る退職所得の金額の計算上、退職手当等の収入金額から控除する退職所得控除額は、70万円にその勤続年数を乗じた金額となる。

    [解答解説] ×
    不適切である。退職所得控除は、勤続年数20年以下は年40万円、20年超は年70万円となる。このことは計算式でも読み取れ、勤続年数20年以下は「勤続年数×40万円」、勤続年数20年超は「800万円+70万円×(勤続年数-20)」となる。

  2. 不動産所得の基因となっていた建物の賃借人の立退きに要した立退き料は、原則として、その支出した日の属する年分の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入する。

    [解答解説] ○
    適切である。不動産所得の計算上、固定資産税等や減価償却費、青色専従者給与、立退き料などが必要経費となる。

  3. 譲渡した土地の取得費が譲渡収入金額の5%相当額を下回る場合、譲渡収入金額の5%相当額をその土地の取得費とすることができる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、概算取得費として、「譲渡収入金額の5%相当額」を譲渡収入金額から差し引くことができる。

  4. 公的年金等に係る雑所得の金額は、その年中の公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除した額である。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、雑所得のうち公的年金等の収入では公的年金等控除額を適用することができる。

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第3章 課税標準の計算

問題 34
Aさんの平成30年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとし、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。

  1. 730万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  2. 750万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  3. 880万円

    [解答解説] ○
    適切である。

  4. 900万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

[解答] 3
[解説]

譲渡所得で損益通算できない損失は、不動産・株式の譲渡による損失、生活に必要のない資産の譲渡による損失である。
よって、別荘の譲渡による損失は生活に必要のない資産に該当するため損益通算できない。
また不動産所得(賃料)の損失のうち、「土地等の取得に要した負債の利子」は含むことはできない(本問は含まれていないため関係ない)。
ゆえに、900万円-20万円=880万円

[類問]

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問題 33
所得税の各種所得の金額の計算上生じた次の損失のうち、給与所得の金額と損益通算できるものはどれか。

  1. 上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額

    [解答解説] ×
    不適切である(損益通算できない)。

  2. 全額自己資金により購入したマンションの貸付けによる不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額

    [解答解説] ○
    適切である(損益通算できる)。

  3. 終身保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額

    [解答解説] ×
    不適切である(損益通算できない)。

  4. 金地金を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額

    [解答解説] ×
    不適切である(損益通算できない)。

[解答] 2
[解説]
損益通算できるのは、不動産、事業、山林、譲渡の損失だが、株式、不動産、生活に必要のないゴルフ会員権などの譲渡所得は対象外である。
[類問]

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問題 33
Aさんの平成29年分の所得の金額が下記のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。

  1. 355万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  2. 375万円

    [解答解説] ○
    適切である。

  3. 380万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  4. 400万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

[解答] 2
[解説]

総所得金額を求めるため、総合課税の所得を選び、合計する。
・不動産所得の金額 500万円
 総合課税なので、総所得金額に含める。
・事業所得の金額 ▲150万円
 総合課税なので、総所得金額に含めるが、損益通算できるため、不動産所得と合計する。
・雑所得の金額
 総合課税なので、総所得金額に含めるが、損益通算できないため、損失はなかったものとなる。
・一時所得の金額
 総合課税なので、総所得金額に含めるが、その際に1/2する。
・事業所得の損失と不動産所得を損益通算する。
 500万円-150万円=350万円
・一時所得を1/2した金額と合計する
 350万円+50万円×1/2=375万円
なお、一時所得は50万円控除したあとの金額で、また1/2することを忘れないこと。

[類問]

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問題33

所得税の各種所得の金額の計算上生じた次の損失の金額のうち、給与所得の金額と損益通算できるものはどれか。

  1. 生命保険契約に基づく満期保険金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額
  2. 賃貸アパートの土地および建物を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額
  3. 健全に経営されていたゴルフ場の会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額
  4. 自己資金により購入したアパートを賃貸して家賃を受け取ったことによる不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額

[正解]  (適切)

  1. 生命保険契約に基づく満期保険金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額
  2. [解説]
    一時所得の損失は他の所得と損益通算できない。

  3. 賃貸アパートの土地および建物を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額
  4. [解説]
    譲渡所得でも株式と不動産、ゴルフ会員権(生活に必要のないもの)の損失は他の所得と損益通算できない。

  5. 健全に経営されていたゴルフ場の会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額
  6. [解説]
    譲渡所得でも株式と不動産、ゴルフ会員権などの生活に必要のないものの損失は他の所得と損益通算できない。

  7. 自己資金により購入したアパートを賃貸して家賃を受け取ったことによる不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額
  8. [解説]
    不動産所得の損失は他の所得と損益通算できる。


[要点のまとめ]

<損益通算>
1.損益通算できる所得の損失
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の頭文字をとって、「不事山譲」。あくまでも、損益通算できる所得の損失なので、相手方は給与所得や一時所得でも構わない(勘違いしやすい)。
2.不事山譲の例外
(1) 不動産所得の損失における例外
土地の取得のために要した借入金の利子等は損益通算できない
(2) 譲渡所得の損失における例外
株式の譲渡や不動産の譲渡、生活する上で必要のない資産の譲渡による損失は損益通算できない
※例外の例外として、株式の譲渡における損失は損益通算できないが、特例により配当所得との損益通算が可能である。

[確認ノート]

<損益通算>
1.損益通算できる所得の損失
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の頭文字をとって、「不事山譲」。あくまでも、損益通算できる所得の損失なので、相手方は給与所得や一時所得でも構わない(勘違いしやすい)。
2.不事山譲の例外
(1) 不動産所得の損失における例外
(   )は損益通算できない。
(2) 譲渡所得の損失における例外
(   )の譲渡や(   )の譲渡、(   )の譲渡による損失は損益通算できない。
※例外の例外として、株式の譲渡における損失は損益通算できないが、特例により配当所得との損益通算が可能である。



第4章 所得控除

問題 35
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者の合計所得金額の多寡にかかわらず、その納税者は配偶者控除の適用を受けることはできない。

    [解答解説] ○
    適切である。配偶者控除、配偶者特別控除ともに納税者の納税者の合計所得金額が1,000万円以下であることが条件である。

  2. 老人控除対象配偶者とは、控除対象配偶者のうち、その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の者をいう。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、老人控除対象配偶者はその年の12月31日時点で70歳以上の者である。

  3. 配偶者特別控除の控除額は、控除を受ける納税者の合計所得金額および配偶者の合計所得金額に応じて異なる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、配偶者特別控除の控除額は、控除を受ける納税者の合計所得金額および配偶者の合計所得金額に応じて異なる。

  4. 婚姻の届出を提出していない場合であっても、健康保険の被扶養者となっていて内縁関係にあると認められる者は、配偶者控除の対象となる。

    [解答解説] ×
    不適切である。配偶者控除は、内縁関係だと(民法の規定にある配偶者でないと)対象外となる。

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問題 34
所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」は考慮しないものとする。

  1. 医療費控除の控除額は、その年中に支払った医療費の金額の合計額から総所得金額等の10%相当額または10万円のいずれか少ない金額を控除して計算される。

    [解答解説] ×
    不適切である。総所得金額等の5%相当額である。

  2. 医師等による診療等を受けるために電車、バス等の公共交通機関を利用した場合に支払った通院費で通常必要なものは、医療費控除の対象になる。

    [解答解説] ○
    適切である。公共交通機関を使えず、タクシーを使った場合も対象であるが、公共交通機関を使えるにもかかわらずタクシーを使った場合は医療費控除の対象外である。

  3. 各年において医療費控除として控除することができる金額は、最高200万円である。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、医療費控除として控除することができる金額は、最高200万円である。

  4. 人間ドックにより重大な疾病が発見され、かつ、引き続きその疾病の治療をした場合の人間ドックの費用は、医療費控除の対象になる。

    [解答解説] ○
    適切である。人間ドックや健康診断自体は医療費控除の対象外だが、検査の結果、重大な疾病が見つかり、治療をした場合は対象となる。

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問題 34
所得税の所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 医療費控除の対象となる医療費の金額は、原則としてその年中に実際に支払った金額が対象となり、年末の時点で未払いの金額はその年分の医療費控除の対象にはならない。

    [解答解説] ○
    適切である。医療費控除の対象となるのは、その年中に支払った医療費のみである。

  2. 納税者が生計を一にする配偶者の負担すべき国民年金保険料を支払った場合、その支払った金額は納税者の社会保険料控除の対象となる。

    [解答解説] ○
    適切である。社会保険料控除の対象となる国民年金保険料は本人分の支払いだけでなく、生計を一にする配偶者や子の分で、納税者が支払った分も対象となる。

  3. 納税者の配偶者が事業専従者として給与を受けている場合には、配偶者の合計所得金額が38万円以下であっても、納税者は配偶者控除の適用を受けることができない。

    [解答解説] ○
    適切である。事業専従者給与を受ける場合は配偶者控除や配偶者特別控除の適用を受けることはできない。

  4. 納税者が障害者である親族を扶養している場合でも、納税者自身が障害者でなければ障害者控除の適用を受けることができない。

    [解答解説] ×
    不適切である。障害者控除は納税者本人配偶者や扶養親族が障害者の場合でも適用できる。

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第5章 税額計算と税額控除

問題 36
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。

  1. 中古住宅を取得した場合でも、取得した日以前一定期間内に建築されたもの、または一定の耐震基準に適合するものは、住宅ローン控除の適用を受けることができる。

    [解答解説] ○
    適切である。中古住宅も一定の要件を満たせば、住宅ローン控除の対象となる。

  2. 住宅ローン控除の適用を受けていた者が、転勤等のやむを得ない事由により転居したため、取得した住宅を居住の用に供しなくなった場合、翌年以降に再び当該住宅を居住の用に供すれば、原則として再入居した年以降の控除期間内については住宅ローン控除の適用を受けることができる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、やむを得ない事由で住まなくなったとしても、再び戻ってくれば、住宅ローン控除の適用を受けることができる。

  3. 住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、住宅ローンの償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。

    [解答解説] ×
    不適切である。一部繰り上げ返済で償還期間が借入日から10年未満となると、住宅ローンの控除を受けられなくなる。

  4. 住宅ローン控除の適用を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に一定の書類を添付し、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、最初の年分は、給与所得者であっても確定申告が必要となる。

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問題 35
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載されたもの以外の要件はすべて満たしているものとする。

  1. 住宅ローン控除の対象となる家屋については、床面積が50㎡以上であり、その2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものでなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。家屋の要件は、「床面積が50㎡以上であり、その2分の1以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるもの」である。

  2. 居住の用に供した年分の合計所得金額が3,000万円を超える者は、それ以降、合計所得金額が3,000万円を超えていない年分についても住宅ローン控除の適用を受けることができない。

    [解答解説] ×
    不適切である。合計所得金額が3,000万円を超えた年分だけ控除の適用を受けることができない。そのため、翌年に合計所得金額が3,000万円を超えていなければ再び適用を受けられる。

  3. 居住の用に供した年に「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」の適用を受けた場合は、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

    [解答解説] ○
    適切である。3,000万円特別控除を適用すると、住宅ローン控除の適用は受けられない。

  4. 住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

    [解答解説] ○
    適切である。一部繰上げ返済により借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となると住宅ローン控除の適用を受けることができなくなる。

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問題 35
所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 住宅ローン控除の適用を受けるためには、その対象となる家屋を取得した日から3ヵ月以内に自己の居住の用に供さなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。3ヶ月ではなく6ヶ月である。家屋を取得した日から6ヵ月以内に居住を開始し、適用を受ける各年の年末まで引き続き居住していることが要件の一つである。

  2. 住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額は、2,000万円以下でなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。2,000万円ではなく3,000万円である。住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額がは3,000万円以下でなければならない。

  3. 住宅ローン控除の適用を受けていた者が、住宅ローンの一部繰上げ返済を行い、借入金の償還期間が当初の借入れの日から10年未満となった場合であっても、残りの控除期間について、住宅ローン控除の適用を受けることができる。

    [解答解説] ×
    不適切である。一部繰上げ返済により償還期間が10年未満となった場合は控除の適用を受けることはできない。

  4. 中古住宅を取得した場合であっても、取得した日以前一定期間内に建築されたものや、一定の耐震基準に適合するものであれば、住宅ローン控除の適用の対象となる。

    [解答解説] ○
    適切である。一定の要件を満たした中古住宅であれば住宅ローン控除の対象となる。

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問題35

平成29年分の所得税における住宅借入金等特別控除(以下「住宅ローン控除」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、平成29年10月に住宅ローンを利用して居住用家屋を取得したものとする。

  1. その年分の合計所得金額が2,000万円以下の者でなければ、住宅ローン控除の適用を受けることができない。
  2. 住宅ローン控除の対象となる借入金等の契約による償還期間は、20年以上でなければならない。
  3. 住宅ローン控除の控除額の計算上、住宅借入金等の年末残高等に乗ずる率は3%である。
  4. 給与所得者が新築住宅を取得し、住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、最初の年分については、年末調整の対象となる給与所得者であっても確定申告をしなければならない。

[正解]  (適切)

  1. その年分の合計所得金額が2,000万円以下の者でなければ、住宅ローン控除の適用を受けることができない。
  2. [解説]
    合計所得金額は3,000万円以下である。

  3. 住宅ローン控除の対象となる借入金等の契約による償還期間は、20年以上でなければならない。
  4. [解説]
    償還期間は10年以上である。

  5. 住宅ローン控除の控除額の計算上、住宅借入金等の年末残高等に乗ずる率は3%である。
  6. [解説]
    控除率は1%である。

  7. 給与所得者が新築住宅を取得し、住宅ローン控除の適用を受けようとする場合、最初の年分については、年末調整の対象となる給与所得者であっても確定申告をしなければならない。
  8. [解説]
    給与所得者は年末調整があるため普段は確定申告する必要はないが、住宅ローン控除の初年度、医療費控除、寄附金控除(例外あり)などの控除を適用させたい場合には確定申告が必要となる。



第6章 所得税の申告と納付

6-1 確定申告

問題 36
所得税の申告手続に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 確定申告を要する者は、原則として、所得が生じた年の翌年の2月16日から3月15日までの間に納税地の所轄税務署長に対して確定申告書を提出しなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。所得税の確定申告期間は、翌年2月16日から3月15日までである。

  2. 不動産所得、事業所得または雑所得を生ずべき業務を行う者は、納税地の所轄税務署長の承認を受けて、青色申告書を提出することができる。

    [解答解説] ×
    不適切である。青色申告ができる所得は、不動産所得、事業所得、山林所得である。

  3. 前年からすでに業務を行っている者が、その年分から新たに青色申告の適用を受けようとする場合には、原則として、その年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。青色申告をしようとする年の3月15日までに承認を受けなければならない。またその年の1月16日以降に事業を開始する場合には事業開始後2ヶ月以内となる。

  4. 年間の給与収入の金額が2,000万円を超える給与所得者は、年末調整の対象とならないため、確定申告を行わなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。給与所得者のうち、年収が2,000万円超の人、給与所得、退職所得以外の所得が20万円超ある人、複数の会社から給与を受けている人は確定申告が必要となる。

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6-2 青色申告

問題 36
所得税の青色申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 1月16日以後新たに業務を開始した者が、その年分から青色申告の適用を受けようとする場合には、その業務を開始した日から6ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。6ヶ月以内ではなく2ヶ月以内である。

  2. 不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき業務を行う者が、納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、青色申告書を提出することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。青色申告書を提出できるのは、不動産所得、事業所得、山林所得のある人である。

  3. 青色申告者は、取引の内容を正規の簿記の原則に従って記録し、かつ、それに基づき作成された貸借対照表や損益計算書などを添付した確定申告書を申告期限内に提出しなければ、青色申告特別控除の適用を受けることはできない。

    [解答解説] ×
    不適切である。青色申告特別控除には65万円と10万円があり、問題文の要件があるのは、65万円控除である。

  4. 青色申告者は、総勘定元帳その他一定の帳簿を事業を廃止するまで、住所地もしくは居所地または事業所等に保存しなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。総勘定元帳その他一定の帳簿の保存期間は7年間である。

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問題 32
所得税における青色申告者の事業所得の金額に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 事業の遂行上、取引先へ資金を貸し付けたことにより受ける貸付金利子は、事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入される。

    [解答解説] ○
    適切である。事業の遂行上行った貸し付けなので貸付金利子は事業所得の総収入金額となる。なお個人間であれば雑所得となる。

  2. 取引先の株式を有することにより受ける剰余金の配当は、事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入される。

    [解答解説] ×
    不適切である。事業の遂行で受け取った所得ではないため事業所得には該当しない。

  3. 事業の遂行上、必要な交際費は、事業所得の金額の計算上、その全額が必要経費に算入される。

    [解答解説] ○
    適切である。法人税とは異なり、所得税では交際費は全額必要経費に算入できる。

  4. 確定申告書を申告期限内に提出する等の所定の要件を満たせば、事業所得の金額の計算上、青色申告特別控除として最高65万円を控除することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。青色申告控除は不動産所得、事業所得、山林所得が対象となる。なお65万円の控除を受けるための要件は次の通りである。
    (1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
    (2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
    (3) 必要な書類を添付し、確定申告書を法定申告期限内に提出すること。

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第7章 個人住民税・個人事業税

なし


第8章 法人税の基礎

8-1 法人税の基礎

問題 37
法人税の仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 法人税の納税地は、原則として、その法人の本店または主たる事務所の所在地である。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、法人税の納税地は、原則として、その法人の本店または主たる事務所の所在地である。

  2. 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人に対する法人税の税率は、所得金額のうち年800万円以下の部分については軽減税率が適用される。

    [解答解説] ○
    適切である。法人税の税率は、期末資本金の額が1億円超を大法人、1億円以下を中小法人といい、中小法人は年800万円以下の部分が15%となる(原則は23.4%)。

  3. 法人税の確定申告書は、原則として各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

    [解答解説] ○
    適切である。法人税の確定申告書は、原則、各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内が提出期限である。

  4. 新たに設立された株式会社が、その設立事業年度から青色申告の適用を受けるためには、設立の日以後2ヵ月以内に「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。青色申告承認申請書は、新規設立法人の場合、設立の日から3ヶ月後、または最初の事業年度終了の日のいずれか早い日の前日までが提出期限となる。

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問題 38
法人税における交際費等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 得意先への接待のために支出した飲食費が参加者1人当たり1万円以下である場合、交際費等に該当しない。

    [解答解説] ×
    不適切である。

  2. 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用は、交際費等に該当しない。

    [解答解説] ○
    適切である。

  3. カレンダー、手帳等を得意先等に配るために通常要する費用は、交際費等に該当しない。

    [解答解説] ○
    適切である。

  4. 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。

    [解答解説] ○
    不適切である。

[解答] 1
[解説]

交際費には該当するもの、該当しないものがあるが、その前に、以下の点を確認しておく。
・交際費の損金算入限度額
 1億円以下の法人:交際費800万円以下の全額か飲食支出費×50%のどちらかを選択
 1億円超の法人:飲食支出費×50%
・1人あたり5,000円以内の飲食代は交際費に含まれず、全額を損金算入できる。
上記を覚えたら、交際費に該当するもの、該当しないものを暗記する。
・カレンダー、手帳などの作成費用 ⇒ 広告宣伝費
・会議の弁当代、茶菓子代 ⇒ 会議費

[類問]

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問題 37
法人税の損金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 役員退職給与を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容をあらかじめ税務署長に届け出なければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。役員退職給与は適正な額であれば損金算入されるため、届出は不要である。

  2. 国または地方公共団体に対して支払った寄附金の額(確定申告書に明細を記載した書類を添付している)は、損金の額に算入することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、国または地方公共団体に対して支払った寄附金の額(確定申告書に明細を記載した書類を添付している)は、損金算入できる。

  3. 期末資本金の額等が1億円以下の一定の中小法人が支出した交際費等のうち、年800万円までの金額は、損金の額に算入することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。飲食支出額の50%を限度額とすることもできる。

  4. 損金の額に算入される租税公課のうち、事業税については、原則としてその事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。

    [解答解説] ○
    適切である。法人事業税は損金算入することができる。法人税や法人住民税は損金算入できない。

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問題 37
株式会社X(以下「X社」という)に関する下記<X社のデータ>に基づき算出される法人税の計算における交際費等の損金算入額として、最も適切なものはどれか。なお、X社が支出した交際費等はすべて接待飲食費であり、X社の役員・従業員等に対する接待等のために支出した飲食費や参加者1人当たり5,000円以下の飲食費は含まれていないものとする。また、当期の所得金額が最も少なくなるように計算すること。

  1. 200万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  2. 500万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

  3. 800万円

    [解答解説] ○
    適切である。

  4. 1,000万円

    [解答解説] ×
    不適切である。

[解答] 3
[解説]

まず期末資本金の額が1億円以下なので、年間800万円以下の交際費か交際費のうち飲食支出額の50%が損金算入できる。また1人あたり5,000円以内の一定の飲食代は全額損金算入できる。
1人あたり5,000円以内の飲食代がないため800万円の交際費が損金算入となる。

[補足]
[類問]

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問題36

法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 法人税法上の法人には、普通法人、公益法人等、人格のない社団等などの種類があり、それぞれの種類について納税義務の有無や課税所得等の範囲が定められている。
  2. 法人税における事業年度は、法令または定款等により定められた1年以内の会計期間がある場合はその期間をいう。
  3. 法人税の確定申告書は、原則として、各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
  4. 新たに設立された株式会社が、設立第1期から青色申告を行う場合は、設立の日から6ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。

[正解]  (不適切)

  1. 法人税法上の法人には、普通法人、公益法人等、人格のない社団等などの種類があり、それぞれの種類について納税義務の有無や課税所得等の範囲が定められている。
  2. [解説]
    たとえば普通法人なら各事業年度の所得に課税されるが、公益法人等や人格のない社団等は収益事業による所得にのみ課税される。このように、法人の種類によって納税義務の有無や課税所得等の範囲が異なる。

  3. 法人税における事業年度は、法令または定款等により定められた1年以内の会計期間がある場合はその期間をいう。
  4. [解説]
    法人税の事業年度は最長1年で、始期は自由に決められる。なお個人事業主(所得税)は1月1日〜12月31日と一律である。

  5. 法人税の確定申告書は、原則として、各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
  6. [解説]
    法人税の確定申告は、各事業年度終了の日の翌日から2ヵ月以内となっている。なお、中間申告も上半期終了の日の翌日から2ヶ月以内なので、一緒に覚えておこう。

  7. 新たに設立された株式会社が、設立第1期から青色申告を行う場合は、設立の日から6ヵ月以内に、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出し、その承認を受けなければならない。
  8. [解説]
    6ヶ月以内ではなく3ヶ月以内である。法人税の青色申告承認申請は、設立の日から3ヶ月後 または 最初の事業年度終了の日 いずれか早い日の前日となっている。


問題 37
次に掲げる費用等のうち、法人税における各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されないものはどれか。

  1. 固定資産税および都市計画税

    [解答解説] ○
    適切である(算入される)。

  2. 地方公共団体への寄附金(確定申告書に明細を記載した書類の添付あり)

    [解答解説] ○
    適切である(算入される)。

  3. 法人住民税の本税

    [解答解説] ×
    不適切である(算入されない)。

  4. 法人事業税の本税

    [解答解説] ○
    適切である(算入される)。

解答解説

8-2 法人と役員間の取引

問題 40
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合には、原則として、通常の賃貸料相当額が、その役員の給与所得の収入金額になる。

    [解答解説] ○
    適切である。「会社から役員へ」賃料相当額が支払われていると考え、給与所得の収入金額となる。

  2. 会社が役員に対して定期同額給与を支給した場合には、不相当に高額な部分の金額など一定のものを除き、その会社の所得金額の計算上損金の額に算入される。

    [解答解説] ○
    適切である。役員給与には、定期同額給与、事前確定届出給与、利益連動給与があるが、いずれも適正部分は損金算入できる。

  3. 役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合には、原則として、通常収受すべき利息に相当する金額が、その役員の雑所得の収入金額になる。

    [解答解説] ×
    不適切である。役員に税が課せられるかどうかは所得税の規定であり、所得税では原則、「みなし譲渡」(補足参照)以外、金銭や不動産、権利など実際に経済的利益を得た場合にのみ課税される。そのため、無利息で会社に貸し付けたとしても、「本来、受け取っていたであろう利息」に対して雑所得として課税されない。

  4. 会社が役員の所有する土地を適正な時価よりも低い価額で取得した場合には、その適正な時価と実際に支払った対価との差額が、その会社の所得金額の計算上益金の額に算入される。

    [解答解説] ○
    適切である。「役員から会社へ」土地が時価よりも低い価額で譲渡された場合、会社側に経済的利益が発生するため、適正な時価と実際に支払った対価との差額が益金となる。

[解答] 3
[補足]

・みなし譲渡
たとえば、個人Aから個人Bに不動産を贈与した場合、贈与時に対価を受け取っていない個人Aに時価との差額に対して所得税を課税するのは酷である。この不動産が値上がりし。個人Bが個人Cにこの不動産を売却した場合に譲渡所得として所得税の課税対象となる。
一方、個人から法人に不動産を贈与した場合、個人の場合とは異なり、贈与時に「個人に対して所得税」が課せられる。「時価で譲渡があったとみなされて」課税されるため、「みなし譲渡」と言う。個人が会社に金銭の貸付を行った場合の雑所得については「みなし規定」はなく、実際に利息を受け取った場合のみ利息に対して所得税が課税される。
試験対策上、「法人から個人へ」の取引についてまずは理解し、「個人から法人へ」の取引については不動産の譲渡を意識して覚えておくと理解しやすいだろう。

[類問]

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問題 39
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 役員が所有する土地を無償で会社に譲渡した場合、会社は適正な時価の2分の1相当額を受贈益として益金の額に算入する。

    [解答解説] ×
    不適切である。会社は時価で受け取ったとして益金の額に算入する。

  2. 役員が所有する建物を適正な時価の2分の1以上かつ時価未満の価額で会社に譲渡した場合、役員は原則として実際に譲渡した価額を収入金額として譲渡所得の金額の計算を行う。

    [解答解説] ○
    適切である。役員は実際に譲渡した価額が収入金額となり譲渡所得の対象となる。

  3. 役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合、通常の賃貸料相当額が役員給与とされる。

    [解答解説] ○
    適切である。役員が無償で社宅を利用している場合は、賃貸料相当額が役員給与とされる。

  4. 役員が会社へ無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息相当額について、役員には原則として課税されない。

    [解答解説] ○
    適切である。役員が会社に無利息で貸付した場合、役員には原則として課税されない。

解答解説[表示]

問題 39
役員と会社間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 役員が会社の所有する社宅に無償で居住している場合の賃貸料に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。

    [解答解説] ×
    不適切である。役員が本来支払うべき賃貸料を支払っていないため、通常支払われるべき賃貸料相当額が所得税の課税対象となる。

  2. 役員が会社に対して無利息で金銭の貸付けを行った場合の利息に相当する金額については、原則として、役員に対して所得税は課されない。

    [解答解説] ○
    適切である。役員はが会社に無利息で金銭の貸付をしても、役員に対して所得税は課されない。

  3. 役員が所有する土地を会社に無償で譲渡した場合には、役員は時価で譲渡したものとして譲渡所得を計算する。

    [解答解説] ○
    適切である。役員が無償で自らの土地を会社に譲渡した場合は、役員は時価で譲渡したものとして譲渡所得に該当する。

  4. 一時金で支払われる役員退職金の損金算入の時期は、原則として、株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度となる。

    [解答解説] ○
    適切である。退職金の損金算入時期は、原則として、株主総会の決議等によって退職金の額が具体的に確定した日の属する事業年度となる。ただし、法人が退職金を実際に支払った事業年度において、損金経理をした場合は、その支払った事業年度において損金の額に算入することも認めらる。

解答解説[表示]

問題 39
会社と役員間の取引に係る所得税・法人税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 会社が所有する建物を適正な時価よりも低い価額で役員に譲渡した場合、その適正な時価と譲渡価額との差額が役員給与とされる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、会社が所有する建物を適正な時価よりも低い価額で役員に譲渡した場合、その適正な時価と譲渡価額との差額が役員給与となる。

  2. 会社が役員に対して退職給与を支給した場合には、不相当に高額な部分の金額など一定のものを除き損金の額に算入される。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、不相当に高額な金額である部分を除き、損金に算入することができる。

  3. 役員が会社に対して無利息で金銭の貸付を行った場合、原則として、役員側では受取利息の認定が行われ、通常収受すべき利息の額が雑所得として課税される。

    [解答解説] ×
    不適切である。会社が役員から借りる資金を役員借入金という。会社が役員に利息を支払った場合には、雑所得として課税対象となるが、無利息であるため所得税は課税されない。

  4. 会社が役員に社宅を賃貸した場合、役員が負担する賃料の金額が通常収受すべき賃料の額に満たないときは、役員が負担した賃料と通常収受すべき賃料との差額が役員給与とされる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、役員が相場より安く賃貸した場合、通常の賃料との差額が役員給与として課税対象となる。

解答解説[解説]

8-3 決算書分析

問題 40
決算書の分析に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 総資本経常利益率は、「売上高経常利益率×総資本回転率」の算式で表すことができる。

    [解答解説] ○
    適切である。総資本経常利益率(ROA)は、総資本に対する経常利益の割合を示す。
    総資本経常利益率(%)=経常利益÷総資本(負債+純資産=総資産)×100
    また、総資本経常利益率は、売上高を考慮し、
    =経常利益÷売上高(売上高経常利益率)×100×売上高÷総資本(総資本回転率)
    に分解することができる。負債を減らすと総資本が減り、売上高が上がれば総資本回転率は高くなる。総資本回転率は資産をどの程度効果的に活用しているかをみる指標である。

  2. 固定比率は、設備投資等の固定資産への投資が、自己資本によってどの程度賄われているかを判断するための指標であり、一般に、この数値が高い方が財務の健全性が高いと判断される。

    [解答解説] ×
    不適切である。固定資産と自己資本とを比較したもので、固定資産に投資した資金が返済義務のない自己資本ででどれだけまかなわれているかを見るための指標で、固定資産÷自己資本×100で求められる。

  3. 自己資本比率(株主資本比率)は、総資産に対する自己資本(株主資本)の割合を示したものであり、一般に、この数値が低い方が財務の健全性が高いと判断される。

    [解答解説] ×
    不適切である。自己資本比率とは、総資本(総資産)のうちどの程度が自己資本でまかなわれているかを示す指標で、自己資本÷総資本×100で求める。数値が高い方が財務の健全性が高いと判断される。

  4. 損益分岐点売上高は、「(変動費+固定費)÷限界利益率」の算式によって求めることができる。

    [解答解説] ×
    不適切である。損益分岐点売上高は、「固定費÷限界利益率」で求める。

解答解説[表示]

問題 40
決算書に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 貸借対照表の資産の部の合計額と負債の部の合計額は、必ず一致する。

    [解答解説] ×
    不適切である。資産の部の合計額と一致するのは、負債の部と純資産額の合計額である。

  2. 貸借対照表の純資産の部の合計額は、マイナスになることはない。

    [解答解説] ×
    不適切である。資産より負債のほうが多ければ純資産はマイナスとなる。

  3. 損益計算書の営業利益の額は、売上総利益の額から販売費及び一般管理費の合計額を差し引いて算出する。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、売上総利益の額から販売費及び一般管理費の合計額を差し引くと営業利益が求まる。

  4. 損益計算書の税引前当期純利益の額は、経常利益の額に営業外損益の額を加減算して算出する。

    [解答解説] ×
    不適切である。税引前当期純利益の額は、経常利益の額に特別損益の額を加減算して求める。営業利益の額に営業外損益の額を加減算して求めるのが経常利益である。

解答解説[表示]

問題 40
決算書および法人税申告書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 損益計算書は、一会計期間における企業の経営成績を表している。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、一会計期間の損益は、企業の経営成績である。

  2. 貸借対照表は、決算期末時点等、一時点における企業の財政状態を表している。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、貸借対照表は、一時点の資産、負債、純資産の額を示しており、企業の財政状態を表す。

  3. 決算書における当期純利益と法人税申告書における各事業年度の所得の金額は、必ず一致する。

    [解答解説] ×
    不適切である。会計上の利益と税法上の利益は異なる。会計上では損益計算書で収益から費用を差し引くが、税法上では会計上の数値を税務調整して最終的な法人税額を求める。

  4. キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金の増減を示したものである。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、キャッシュフロー計算書は、一会計期間における企業の資金の増減を示したものである。なお、キャッシュフロー計算書は大規模法人のみ作成の義務がある。

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第9章 消費税

問題 39
消費税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 簡易課税制度の適用を受けた事業者は、課税売上高に従業員数に応じて定められたみなし仕入率を乗じて仕入に係る消費税額を計算する。

    [解答解説] ×
    不適切である。簡易課税制度は、業種によって定められた仕入率を用いる。

  2. 特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える法人は、消費税の免税事業者となることができない。

    [解答解説] ○
    適切である。基準期間における課税売上高が1,000万円以下なら、消費税の納税義務が免除される。ただ、問題文のとおり、特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の給与等支払額の合計額および課税売上高がいずれも1,000万円を超える場合、納税義務は免除されない。

  3. 「消費税課税事業者選択届出書」を提出して消費税の課税事業者となった法人は、事業を廃止した場合を除き、原則として3年間は消費税の免税事業者となることができない。

    [解答解説] ×
    不適切である。3年間ではなく2年間である。

  4. 消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。消費税の申告期限は3月31日までである。

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問題 38
消費税に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. その課税期間に係る基準期間における課税売上高が1,000万円以下で、かつ、特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の課税売上高が1,000万円以下の法人は、原則として消費税の免税事業者となる。

    [解答解説] ○
    適切である。問題文のとおり、基準期間における課税売上高が1,000万円以下で、かつ、特定期間(原則として前事業年度の前半6ヵ月間)の課税売上高が1,000万円以下の法人は免税事業者である。

  2. 課税事業者が受け取る剰余金の配当は、不課税取引に該当する。

    [解答解説] ○
    適切である。事業者が事業として行う取引であること、国内取引であること、対価を得て行われる取引であること、資産の譲渡、貸付け及びサービスの提供であることの4要件を満たさない取引は不課税取引に該当する。配当金や寄付金、保険金などが当てはまる。

  3. 課税事業者が行う金融商品取引法に規定する有価証券の譲渡は、非課税取引に該当する。

    [解答解説] ○
    適切である。有価証券の譲渡は、非課税取引である。

  4. 「消費税課税事業者選択届出書」を提出して消費税の課税事業者となった法人は、事業を廃止した場合を除き、原則として3年間は消費税の免税事業者となることができない。

    [解答解説] ×
    不適切である。3年間ではなく2年間である。

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問題 38
消費税の課税事業者が国内において事業として行った次の取引のうち、消費税の非課税取引とされないものはどれか。

  1. 更地である土地の譲渡

    [解答解説] ×
    不適切である。

  2. 事業の用に供している家屋の譲渡

    [解答解説] ○
    適切である。

  3. 居住の用に供する家屋の1ヵ月以上の貸付け

    [解答解説] ×
    不適切である。

  4. 有価証券の譲渡

    [解答解説] ×
    不適切である。

[解答] 2
[解説]

事業用も居住用も建物の譲渡は課税の対象である。消費税の非課税取引の例としては次のようなものがある。
・土地の譲渡、貸付(1ヶ月未満の貸付を除く)
・住宅の貸付(1ヶ月未満の貸付を除く)
・株式等の譲渡
・商品券、印紙などの譲渡

[補足]
[類問]

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問題 38
消費税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 設立1期目で事業年度開始の日における資本金の額が1,000万円以上である新設法人は、その事業年度は消費税の課税事業者となる。

    [解答解説] ○
    適切である。新規開業した企業には基準期間がないため免除事業者となるが、資本金1,000万円以上の法人は課税事業者となる。

  2. 簡易課税制度の適用を受けた事業者は、課税売上高に従業員数に応じて定められたみなし仕入率を乗じて仕入に係る消費税額を計算する。

    [解答解説] ×
    不適切である。消費税の計算は、「課税売り上げに係る消費税額(受け取った消費税)ー課税仕入れに係る消費税額(支払った消費税)」で求めるのが原則であるが、売上と仕入れそれぞれ消費税額を計算しなければならない。簡易課税制度では、「課税仕入れに係る消費税額」を「課税売り上げに係る消費税額×みなし仕入率」で計算することができるため、売上に係る消費税額のみ計算すればよい。

  3. その課税期間に係る課税売上高が5億円以下の事業者で、課税売上割合が85%以上の場合の消費税の納付税額は、原則として、課税売上に係る消費税額から課税仕入に係る消費税額を控除した残額である。

    [解答解説] ×
    不適切である。課税売上割合が85%以上の場合ではなく、課税売上割合が95%以上の場合である。課税売上割合とは、総売上高に対する課税売上高の割合である。つまり消費税課税取引と非課税取引の合計のうち、課税取引が何割あるか、というもの。納付すべき消費税の額は「課税売り上げに係る消費税額ー課税仕入れに係る消費税額」で求めるが、「課税仕入れに係る消費税額」に含めることができる取引は、課税売上割合が95%以上かつ課税売上高が5億円未満の場合だけ、全額を含めることができる。

  4. 消費税の課税事業者である個人事業者は、原則として、消費税の確定申告書をその年の翌年3月15日までに納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

    [解答解説] ×
    不適切である。個人の消費税の確定申告は翌年3月31日までである。なお、法人の場合は課税期間終了の日の翌日から2ヶ月以内となっている。

解答解説