2級FP過去問解説(学科)2015年1月【問題2】ライフプランニングの手法

問題2

ライフプランニングの一般的な手法等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 初任給を受け取った会社員のAさん(22歳)に対し、「これからは定期的な収入が見込めますので、初任給に借入金を加えた資金を元手として、将来のために高い収益が見込める金融商品による積極的な運用を図るべきです」とアドバイスした。
  2. 第一子が誕生した会社員のBさん(28歳)に対し、「お子さまの将来の教育資金に備えるため、積立定期預金やこども保険などを活用することを検討してはいかがですか」とアドバイスした。
  3. 住宅ローンを利用して住宅の購入を検討している会社員のCさん(35歳)に対し、「将来の金利水準やライフプラン上の収支の見通しを十分に検討したうえで住宅ローンを利用することが大切です」とアドバイスした。
  4. 退職金を受け取ったDさん(60歳)に対し、「退職金は、元本が保証された金融商品などによる安定的な運用を心掛けるとともに、今後の収入状況等も考慮して、流動性資金を確保しておくことも大切です」とアドバイスした。

[正解]  (不適切)

[解説]

  1. 初任給を受け取った会社員のAさん(22歳)に対し、「これからは定期的な収入が見込めますので、初任給に借入金を加えた資金を元手として、将来のために高い収益が見込める金融商品による積極的な運用を図るべきです」とアドバイスした。
  2. [解説]
    不適切である。借入金を加えてまで運用すべきとはいえない。

  3. 第一子が誕生した会社員のBさん(28歳)に対し、「お子さまの将来の教育資金に備えるため、積立定期預金やこども保険などを活用することを検討してはいかがですか」とアドバイスした。
  4. [解説]
    適切である。「お子さまの将来の教育資金に備えるため、積立定期預金やこども保険などを活用すること」は、教育資金の備えとして適切。

  5. 住宅ローンを利用して住宅の購入を検討している会社員のCさん(35歳)に対し、「将来の金利水準やライフプラン上の収支の見通しを十分に検討したうえで住宅ローンを利用することが大切です」とアドバイスした。
  6. [解説]
    適切である。「将来の金利水準やライフプラン上の収支の見通しを十分に検討したうえで住宅ローンを利用すること」が大切である。

  7. 退職金を受け取ったDさん(60歳)に対し、「退職金は、元本が保証された金融商品などによる安定的な運用を心掛けるとともに、今後の収入状況等も考慮して、流動性資金を確保しておくことも大切です」とアドバイスした。
  8. [解説]
    適切である。「退職金は、元本が保証された金融商品などによる安定的な運用を心掛けるとともに、今後の収入状況等も考慮して、流動性資金を確保しておくこと」も大切である。


[要点のまとめ]
ライフプランニングの手法

    目次

  1. 6つの係数
  2. キャッシュフロー表
  3. バランスシート分析

1 6つの係数

<係数早見表 年利2.0%>

終価係数現価係数年金終価係数減債基金係数資本回収係数年金現価係数
5年1.1040.9065.2040.1920.2124.713

1. 終価係数
複利運用で元金を運用した場合の将来の受取額を求めるための係数
(例)
 100万円を年利2%で運用した場合の5年後の金額
 1,000,000円 × 1.104 = 1,104,000円
 図解 終価係数
終価係数(6つの係数)

2. 現価係数
将来の目標額を複利運用で達成するための現在の元本を求めるための係数
(例)
 年利2%で5年後に100万円を準備するために必要な現在の金額
 1,000,000円 × 0.906 = 906,000円
 図解 現価係数
現価係数(6つの係数)

3. 年金終価係数
毎年一定額を複利運用で積み立てた場合の将来の受取額を求めるための係数
(例)
 年利2%で毎年20万円を5年間積み立てた場合の5年後の受取額
 200,000円 × 5.204 = 1,040,800円
 図解 年金終価係数
年金終価係数(6つの係数)

4. 減債基金係数
複利運用で将来の目標額を達成するための毎年の積立額を求めるため係数
(例)
 年利2%で5年後に100万円を準備するために必要な毎年の積立額
 1,000,000円 × 0.192 = 192,000円
 図解 減債基金係数
減債基金係数(6つの係数)

5. 資本回収係数
複利で運用しながら元本を取り崩す場合の毎年の受取額や毎年のローンの返済額を求めるための係数
(例)
 年利2%で100万円を運用しながら5年間で取り崩した場合の毎年の受取額
 1,000,000円 × 0.212 = 212,000円
 図解 資本回収係数
資本回収係数(6つの係数)

6. 年金現価係数
複利運用で毎年一定額を受け取る場合に必要な現在の金額を求めるための係数
(例)
 年利2%で5年間20万円ずつ受け取る場合に必要な現在の金額
 200,000円 × 4.713 = 942,600円
 図解 年金現価係数
年金現価係数(6つの係数)

2 キャッシュフロー表

キャッシュフロー表は、将来の金額を予測して計上していくが、基本生活費や教育費など物価変動等する費用については将来価値を使う。費用の中には、固定金利で借りた住宅ローンの返済額や保険料のように金額が変わらない費用もあるが、このような費用は現在価値を使う。

1. 計算方法
n年後の収入額や支出額を求めるには、次の算式を使う。
 (算式) n年後の金額 = 現在の金額 × (1 + 変動率) \(^{n}\)

金融資産残高を求める場合で、前年の金額が表示されているときは、1年後の残高として「× (1 + 変動率)」をかけ、当該年度の年間収支を加算する。
一定率で上昇する給与収入、基本生活費、その他支出などで使用するが、進路により支出額が大きく変わる教育費は、年毎の支出額を求めてから変動率をかける。また固定金利型で借り入れた住宅ローンや保険料など変動率をかけない支出もある。

2. 電卓の使い方
電卓で累乗計算をする(3乗の場合)
(1) カシオ系:「× 2回」、「= 2回」
(2) シャープ系:「× 1回」、「= 2回」
3乗の場合、「= 3回」ではなく、「= 2回」であることに注意する。

3 バランスシート分析

バランスシート分析は、キャッシュフロー表によるお金の流れを把握するとともに、資産と負債の状況を把握するために行う。バランスシートは、ある時点の価値をもとに作成するため、その時の時価で評価するのが一般的である。バランスシートの構成は、資産、負債、純資産からなり、資産から負債を引いた額が純資産となる。負債が多ければ純資産はマイナスとなる。


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