問題9
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携した住宅ローンであるフラット35(買取型)に関する次の 記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 融資金利は、一律ではなく、取扱金融機関がそれぞれ独自に設定している。
- 住宅金融支援機構のインターネットサービス「住・My Note」を利用して一部繰上げ返済を申し込む場合、返済可能な金額は100万円以上である。
- 融資対象となる一戸建て住宅は、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合し、かつ、床面積が50㎡以上の住宅である。
- 融資期間は、原則として申込者が80歳になるまでの年数と35年のいずれか短い年数が上限とされているが、下限は定められていない。
- 融資金利は、一律ではなく、取扱金融機関がそれぞれ独自に設定している。
- 住宅金融支援機構のインターネットサービス「住・My Note」を利用して一部繰上げ返済を申し込む場合、返済可能な金額は100万円以上である。
- 融資対象となる一戸建て住宅は、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合し、かつ、床面積が50㎡以上の住宅である。
- 融資期間は、原則として申込者が80歳になるまでの年数と35年のいずれか短い年数が上限とされているが、下限は定められていない。
[解説]
適切である。住宅金融支援機構が金融機関に金利の幅を伝え、その範囲で金融機関が独自に設定している。
[解説]
不適切である。ネット経由だと、10万円から繰り上げ返済できる。
[解説]
不適切である。一戸建ての床面積は70㎡以上である。なお、マンションは30㎡以上である。
[解説]
不適切である。下限は15年である。
資金計画
1 住宅取得資金計画
1 住宅ローン
1. 金利の種類
(1) 変動金利型
返済期間中も市場の影響を受けて、金利が変動する
(2) 固定金利期間選択型
返済期間のうち、一定期間は固定金利で、固定金利期間終了後に金利タイプを選ぶ
(3) (全期間)固定金利型
返済期間中の金利が一定である
2. 返済方法
(1) 元利均等返済
毎回の返済額が一定である。当初の利息割合が大きく、徐々に元金返済部分の割合が大きくなる。
図解 元利均等返済
(2) 元金均等返済
毎回の返済額に占める元金の割合が一定である。返済当初は元金部分が多く残っているため利息の返済額が大きいことから返済額は増えるが、元金部分は一定で減少するため利息部分も減少していく。そのため返済額も減少する。
図解 元金均等返済
(3) 元利均等返済と元金均等返済
ほかの借入条件が同じなら、総返済額は元金均等返済の方が少なくなる。
3. 一部繰上げ返済
(1) 返済期間短縮型
毎回の返済額を変更せずに返済期間を短縮する方法
(2) 返済額軽減型
返済期間を変更せずに毎回の返済額を減らす方法
(3) 利息の軽減効果
ほかの条件が同じなら、利息の軽減効果は返済期間短縮型の方が大きい
2 住宅ローンの種類
1. フラット35(買取型)の特徴
(1) 申込者 | 申込日時点で70歳未満 |
(2) 収入基準(返済負担率) | 年収400万円未満30%以下、年収400万円以上35%以下 |
(3) 資金使途 | 申込者本人や親族の住居となる新築住宅の建築資金や購入資金、中古住宅の購入資金 |
(4) 融資対象となる建物 | 購入価格(建築費):1億円以下 床面積:70㎡以上(一戸建て等)、30㎡以上(マンション) |
(5) 融資金額 | 最高8,000万円、購入価格(建築費)の100% |
(6) 金利 | 固定金利 金利の幅を住宅金融支援機構が決め、その範囲内で窓口となる取扱金融機関が決定している。 返済負担率(融資割合)など借入条件によって金利は異なり、返済負担率9割超より9割以下の方が低く設定されている。 |
(7) 手数料など | 保証人や保証料は不要 繰上げ返済手数料は無料 |
2 教育資金計画
教育資金の準備方法には、貯蓄や保険の利用があるが、資金不足の場合には奨学金や国の教育ローンを利用する方法がある。
1 奨学金
1. 奨学金の種類
(1) 給付型
給付型奨学金は、国費を財源として、意欲と能力のある若者が経済的理由により進学を断念することのないよう、原則として返還義務のない奨学金を支給するタイプである。
(2) 貸与型
国内の大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)および大学院で学ぶ人を対象とし、利息の付かない第一種奨学金と、利息の付く第二種奨学金がある。また入学時の一時金として貸与する入学時特別増額貸与奨学金(利息付)がある。第二種奨学金では、貸与が開始される時点から利息が発生する。
第一種奨学金:無利息、所得制限と成績基準がある
第二種奨学金:有利息、在学中は無利息
2. 資金使途
特に制限なし
2 国の教育ローン(教育一般貸付)
1. 特徴
日本政策金融公庫の教育ローン。学生1人につき最高350万円まで借りることができ、最長15年に渡り返済する。金利は固定金利だが利率は民間の金融機関と比較して低く設定されている。借り入れには収入基準があり、子供の数によって異なる世帯年収の上限額がある。
融資限度額 | 学生1人につき最高350万円 |
金利の種類 | 固定金利 |
返済期間 | 最長15年 |
融資元 | 日本政策金融公庫 |
収入基準 | 子どもの数によって世帯収入の上限あり |
2. 資金使途
・学校納付金(入学金、授業料、施設設備費など)
・受験にかかった費用(受験料、受験時の交通費・宿泊費など)
・在学のための住居費用(アパート・マンションの敷金・家賃など)
・教科書代、教材費、パソコン購入費、通学費用、修学旅行費用、学生の国民年金保険料など
図解 奨学金と教育ローン
貸与型奨学金 | 国の教育ローン | |
対象者 | 学生 | 保護者など |
金額 | 学校の種類や通学形態により異なる(月額貸与) | 学生1人つき最高350万円(一括貸与) |
返済 | 卒業後 | 翌月から |
利息 | 無利息と有利息(在学中は無利息)がある | 貸付時から発生 |
申込 | 募集期間あり | いつでも可 |
3 学資保険(こども保険)
保険会社などが販売している教育資金のための保険で、大学入学時に満期保険金を受け取るタイプや中高進学時や大学在学中にも受け取れるタイプなどがある。保険機能も備えており、保険料払込期間中に契約者(親)が死亡した場合、以降の保険料払込は免除され、保険金も支給される。