2級FP過去問解説(学科)2016年1月【問題21】経済と金融市場

問題21

わが国のマーケットの一般的な変動要因に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 景気の拡張は、国内株価の上昇要因となる。
  2. 景気の後退は、国内物価の下落要因となる。
  3. 市中の通貨量の増加は、国内短期金利の上昇要因となる。
  4. 円高ドル安の進行は、国内物価の下落要因となる。

[正解]  (不適切)

[解説]

  1. 景気の拡張は、国内株価の上昇要因となる。
  2. [解説]
    不適切である。好景気になると、株価が上昇する。

  3. 景気の後退は、国内物価の下落要因となる。
  4. [解説]
    不適切である。不景気になると、物価は下落する。

  5. 市中の通貨量の増加は、国内短期金利の上昇要因となる。
  6. [解説]
    不適切である。市中の通貨量が増加すると、(通貨がほしい人に十分行きわたり、通貨が余るため)通貨の価値が落ちる。通貨が余っている状態では、金利を下げないと通貨を手に入れようとする人がいなくなるため、金利は下落する。よって、市中の通貨量の増加は、国内短期金利の下落要因となる。野菜に例えると、不作の年は野菜の流通量が減るため値段が上がり、逆に取り過ぎると流通量が増えるため値段が下がる。

  7. 円高ドル安の進行は、国内物価の下落要因となる。
  8. [解説]
    不適切である。円高ドル安は、例えば、1ドル100円が1ドル90円になることである。今まで1ドルの商品を100円で買っていたが、90円で買えるようになるため、国内の物価が下がる。原材料費が下がれば、物を安く作り、安く売ることができると考えても良い。


[要点のまとめ]
経済と金融市場

    目次

  1. 経済指標
  2. 金融市場
  3. 金利の変動要因
  4. 金融政策と財政政策

1 経済指標

1. 経済指標一覧

GDP国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額(海外で生産したモノやサービスの付加価値は含まない)で、内閣府が年4回発表している指標である。
景気動向指数生産、雇用などの経済活動状況を表すさまざまな指標の動きを統合して、景気の現状把握や将来の動向を予測するために内閣府が発表している指標である。
日銀短観日本銀行が景気の現状や先行きの見通しについて企業に直接行うアンケート調査で、全国企業短期経済観測調査の略称であり、年4回、調査・公表される。
企業物価指数企業間で取引される商品の価格変動に焦点を当てた指標であり、日本銀行が公表している。国際商品市況や外国為替相場の影響を受けやすい傾向がある。
消費者物価指数消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標で、総務省から毎月発表されている。
マネーストック統計中央政府や金融機関を除く経済主体が保有する通貨量の残高を集計したもので、日本銀行が毎月公表している。

2. GDP

GDP(Gross Domestic Product)は国内総生産といい、一定期間内に国内で生産された財・サービスの付加価値の合計額である。一国の経済活動を包括的に示す指標・景気を測る指標として重要なもので、内閣府が作成・公表している。またGDPには名目値と実質値がある。名目GDPは、実際に取引されている価格に基づいて推計されるため、物価変動の影響を受ける。一方、実質GDPは、ある年(基準年)の価格水準を基準として、物価変動要因が取り除かれている。このため、景気判断や経済成長率をみる場合には、名目GDPだけでなく実質GDPも重視される。名目GDPと実質GDPの関係は次の式で表される。
 名目GDP = 実質GDP + 物価変動率

またGDPデフレーターは名目GDPの物価水準の変化分を調整するときに使われ、次の式で表される。
 実質GDP = 名目GDP / GDPデフレーター

3. 景気動向指数
景気動向指数には、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)の2種類あるが、コンポジット・インデックス(CI)が指標の中心となる。コンポジット・インデックス(CI)は、景気変動のテンポや大きさを把握するための指標である。一致指数が上昇しているときは、景気の拡張局面といえる。

2 金融市場

1. 金融市場
インターバンク市場:金融機関だけが参加できる市場
オープン市場:一般企業も参加できる市場

3 金利の変動要因

1. 為替相場
海外金利の上昇 ⇒ 円から外貨へ ⇒ 円安 ⇒ 国内金利の上昇
海外金利の下落 ⇒ 外貨から円へ ⇒ 円高 ⇒ 国内金利の下落

4 金融政策と財政政策

1. 金融政策
(1) 公開市場操作
・売りオペ:市場の資金量が減少し、金利が上昇する。
・買いオペ:市場の資金量が増加し、金利が下落する。
(2) 預金準備率操作
・引き上げ:市場の資金量が減少し、金利が上昇する。
・引き下げ:市場の資金量が増加し、金利が下落する。

2. 財政政策
国や地方公共団体が行う政策


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