2級FP過去問解説(学科)2016年9月【問題1】FPと倫理/関連法規

問題1

ファイナンシャル・プランナーの顧客に対する行為に関する次の記述のうち、関連法規に照らし、最も適切なものはどれか。

  1. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、年金生活者である顧客からの要請により、当該顧客が提出すべき確定申告書を無償で代理作成した。
  2. 金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、資産運用を検討している顧客に対し、NISA(少額投資非課税制度)の仕組みを説明した。
  3. 宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、相続により取得した土地を宅地として区画割りした顧客からの要請により、顧客の代理人という立場で複数の者に当該宅地を売却した。
  4. 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、遺産分割をめぐって係争中の顧客から相談を受け、報酬を得る目的で相続人間の利害調整に係る法律事務を取り扱った。

[正解]  (適切)

[解説]

  1. 税理士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、年金生活者である顧客からの要請により、当該顧客が提出すべき確定申告書を無償で代理作成した。
  2. [解説]
    不適切である。確定申告書の作成は、有償無償に関わらず、税理士資格を有しなければ作成することはできない。

  3. 金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーが、資産運用を検討している顧客に対し、NISA(少額投資非課税制度)の仕組みを説明した。
  4. [解説]
    適切である。制度の仕組みを説明することは、金融商品取引業の登録を受けていないファイナンシャル・プランナーでも可能である。

  5. 宅地建物取引業者ではないファイナンシャル・プランナーが、相続により取得した土地を宅地として区画割りした顧客からの要請により、顧客の代理人という立場で複数の者に当該宅地を売却した。
  6. [解説]
    不適切である。不動産の売却は、宅建業者でなければできない。

  7. 弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが、遺産分割をめぐって係争中の顧客から相談を受け、報酬を得る目的で相続人間の利害調整に係る法律事務を取り扱った。
  8. [解説]
    不適切である。法律事務は弁護士資格を有しないファイナンシャル・プランナーが行うことはできない。


[要点のまとめ]
FPと倫理/関連法規

    目次

  1. FPと倫理
  2. FPの関連法規

1 FPと倫理

1. 顧客利益の優先
FPは顧客の立場に立ち、顧客利益を優先するプランニングやアドバイスを実施しなければならない。

2. 守秘義務の遵守
FPは顧客から入手した個人情報を、原則、顧客の承諾なく第三者に漏らしてはならない。
税理士や弁護士などほかの専門家の協力が必要な場合などでは、顧客の承諾を得た上で第三者に伝えることはできる。

2 FPの関連法規

1. 税理士法との兼ね合い
税理士資格を有していないFPは、有償無償を問わず、個別具体的な税務相談や確定申告書など税務書類の作成を行ってはならない。

2. 社会保険労務士法との兼ね合い
社労士資格を有していないFPは、有償無償を問わず、年金裁定請求書などの申請書作成代行を行うことはできない。ねんきん定期便などを利用して年金額の見込み額を試算することは社労士の資格がなくても可能である。

3. 弁護士法との兼ね合い
弁護士資格を有しないFPは、有償無償を問わず、個別具体的な法律判断や法律事務を行ってはならない。公正証書遺言の証人、遺言執行者、任意後見人については、弁護士資格がなくても可能である。

4. 宅建業法との兼ね合い
自らの不動産を貸す場合は宅建業者として登録は不要だが、これ以外は必要となる。

※宅建免許が必要な場合
免許が必要な宅建取引業とは、不特定多数の人を相手に、反復または継続して行うことを指し、取引内容は以下の場合に該当する。

自己物件他人物件
代理
他人物件
媒介
売買
交換
賃貸×

5. 保険業法との兼ね合い
 保険募集人登録をしていないFPは、保険の募集および契約をすることはできない。保険商品の一般的な解説は可能である。

6. 金融商品取引法との兼ね合い
 金融商品取引業者の登録をしていないFPは、個別具体的な投資判断やアドバイスをすることはできない。一般的な情報を伝えることは可能である。


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