2級FP過去問解説(学科)2019年1月【問題1】FPと倫理/関連法規

問題1

ファイナンシャル・プランナー(以下「FP」という)の顧客に対する行為に関する次の記述のうち、職業倫理や関連法規に照らし、最も不適切なものはどれか。

  1. FPのAさんは、顧客から外貨定期預金の運用に関する相談を受け、為替レートが変動した場合のリスクについて説明した。
  2. FPのBさんは、顧客から上場投資信託(ETF)に関する相談を受け、商品の概要を説明したうえで、元本保証がないことを説明した。
  3. FPのCさんは、賃貸アパートの建設に関する相談を受け、顧客から預かったデベロッパーの事業計画書を、顧客の同意を得ることなく、紹介予定の銀行の担当者に融資の検討資料として渡した。
  4. FPのDさんは、顧客から公正証書遺言の作成時の証人になることを要請され、証人としての欠格事由に該当しないことを確認したうえで、適正な対価を受けて証人になった。

[正解]  (不適切)

[解説]

  1. FPのAさんは、顧客から外貨定期預金の運用に関する相談を受け、為替レートが変動した場合のリスクについて説明した。
  2. [解説]
    適切である。為替レートが変動した場合のリスクについて説明することは、一般的な説明なので問題ない。

  3. FPのBさんは、顧客から上場投資信託(ETF)に関する相談を受け、商品の概要を説明したうえで、元本保証がないことを説明した。
  4. [解説]
    適切である。上場投資信託(ETF)の概要説明はもちろん、元本保証がないことも一般的な説明なので問題ない。

  5. FPのCさんは、賃貸アパートの建設に関する相談を受け、顧客から預かったデベロッパーの事業計画書を、顧客の同意を得ることなく、紹介予定の銀行の担当者に融資の検討資料として渡した。
  6. [解説]
    不適切である。事業計画書は主に金融機関から融資を受けるために作成するが、物件情報や収支予想などの情報が含まれているため、第三者に渡すときには顧客の同意が必要である。

  7. FPのDさんは、顧客から公正証書遺言の作成時の証人になることを要請され、証人としての欠格事由に該当しないことを確認したうえで、適正な対価を受けて証人になった。
  8. [解説]
    適切である。公正証書遺言の証人は、相続人など一定の利害関係があるとなれないが、FPはなることができるため、対価を受けて証人になることは問題ない。


[要点のまとめ]
FPと倫理/関連法規

    目次

  1. FPと倫理
  2. FPの関連法規

1 FPと倫理

 顧客利益の優先
FPは顧客の立場に立ち、顧客利益を優先するプランニングやアドバイスを実施しなければならない。

 守秘義務の遵守
FPは顧客から入手した個人情報を、原則、顧客の承諾なく第三者に漏らしてはならない。
税理士や弁護士などほかの専門家の協力が必要な場合などでは、顧客の承諾を得た上で第三者に伝えることはできる。

2 FPの関連法規

 税理士法との兼ね合い
税理士資格を有していないFPは、有償無償を問わず、個別具体的な税務相談や確定申告書など税務書類の作成を行ってはならない。

 社会保険労務士法との兼ね合い
社労士資格を有していないFPは、有償無償を問わず、年金裁定請求書などの申請書作成代行を行うことはできない。ねんきん定期便などを利用して年金額の見込み額を試算することは社労士の資格がなくても可能である。

 弁護士法との兼ね合い
弁護士資格を有しないFPは、有償無償を問わず、個別具体的な法律判断や法律事務を行ってはならない。公正証書遺言の証人、遺言執行者、任意後見人については、弁護士資格がなくても可能である。

 宅建業法との兼ね合い
自らの不動産を貸す場合は宅建業者として登録は不要だが、これ以外は必要となる。

※宅建免許が必要な場合
免許が必要な宅建取引業とは、不特定多数の人を相手に、反復または継続して行うことを指し、取引内容は以下の場合に該当する。

自己物件他人物件
代理
他人物件
媒介
売買
交換
賃貸×

 保険業法との兼ね合い
 保険募集人登録をしていないFPは、保険の募集および契約をすることはできない。保険商品の一般的な解説は可能である。

 金融商品取引法との兼ね合い
 金融商品取引業者の登録をしていないFPは、個別具体的な投資判断やアドバイスをすることはできない。一般的な情報を伝えることは可能である。


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