2級FP過去問解説(学科)2019年1月【問題3】公的介護保険

問題3

公的介護保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 公的介護保険の第1号被保険者が、公的年金制度から年額18万円以上の老齢等年金給付を受給している場合、介護保険料は原則として公的年金から徴収される。
  2. 要介護認定を受けた被保険者の介護サービス計画(ケアプラン)は、介護支援専門員(ケアマネジャー)に作成を依頼することになっており、被保険者本人は作成することができない。
  3. 同一月内の介護サービス利用者負担額が、所得状況等に応じて定められている上限額を超えた場合、所定の手続きにより、その上限額を超えた額が高額介護サービス費として支給される。
  4. 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の新規入所者は、原則として要介護3以上の認定を受けた被保険者に限られる。

[正解]  (不適切)

[解説]

  1. 公的介護保険の第1号被保険者が、公的年金制度から年額18万円以上の老齢等年金給付を受給している場合、介護保険料は原則として公的年金から徴収される。
  2. [解説]
    適切である。公的介護保険の第1号被保険者は65歳以上の人で、年金18万円(年額)以上の人は年金から天引きされる。これを特別徴収という。なお、年額18万円未満の人は、納付書や口座振替などにより納める(普通徴収)。

  3. 要介護認定を受けた被保険者の介護サービス計画(ケアプラン)は、介護支援専門員(ケアマネジャー)に作成を依頼することになっており、被保険者本人は作成することができない。
  4. [解説]
    不適切である。介護サービス計画(ケアプラン)は、被保険者本人や家族が作成することもできる。本人や家族の意向に沿ったプランを作成したい場合に有効だが、専門的な知識が必要となることもあるため、専門家との相談が必要となる。なお、ケアマネージャーにケアプランの作成を依頼する費用はかからない。

  5. 同一月内の介護サービス利用者負担額が、所得状況等に応じて定められている上限額を超えた場合、所定の手続きにより、その上限額を超えた額が高額介護サービス費として支給される。
  6. [解説]
    適切である。高額療養費制度のように、介護保険にも高額介護サービス費として、上限額を超えた場合に超えた分が介護保険から支給される。上限額は所得額によって異なる。

  7. 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の新規入所者は、原則として要介護3以上の認定を受けた被保険者に限られる。
  8. [解説]
    適切である。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、入所者が可能な限り在宅復帰できることを念頭に、常に介護が必要な人向けの施設で、入浴や食事などの日常生活上の支援や機能訓練、療養上の世話を行う。おおむね要介護2は「部分的な介助が必要な人」、要介護3は「全面的な介助が必要な人」である。


[要点のまとめ]
公的介護保険

    目次

  1. 被保険者
  2. 給付内容

1. 被保険者

健康保険は平成30年4月から財政運営の主体が都道府県となったが、窓口は市町村および特別区である。また介護保険には健康保険のような改正はなく、従来通りである。

第1号被保険者第2号被保険者
保険者市町村および特別区
被保険者65歳以上の者40歳以上65歳未満の医療保険加入者
保険料の徴収市町村および特別区が徴収医療保険者が医療保険料に含めて徴収
保険給付(介護サービス)の対象者要介護(要支援)状態になった者老化に伴う特定疾病が原因で、要介護(要支援)状態になった者

2. 給付内容

第1号被保険者第2号被保険者
対象者65歳以上40歳以上
65歳未満
受給者・要介護者1~5
・要支援者1、2
原因は問わない
加齢を原因とする特定疾病に限って支給
自己負担割合・原則1割
・第1号被保険者で、前年の年金収入が280万円以上は2割
 340万円以上は3割
・介護保険施設での食費や居住費は全額自己負担
ケアプラン・ケアプランの作成費用は無料
・ケアプランはケアマネージャーに依頼する。自分で作成することもできる。

※要介護者が住宅改修した場合
要介護者等が、自宅に手すりを取付ける等の住宅改修を行おうとするときは、実際の住宅改修費の9割相当額が償還払いで支給される。なお、支給額は、支給限度基準額(20万円)の9割(18万円)が上限となる。


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