2級FP過去問解説(学科)2020年1月【問題2】ライフプランニングの手法

問題2

ファイナンシャル・プランナーがライフプランニングに当たって作成する各種の表の一般的な作成方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 個人の資産や負債の状況を表すバランスシートの作成において、株式等の金融資産や不動産の価額は、取得時点の価額ではなく作成時点の時価で計上する。
  2. 将来の予定や希望する計画を時系列で表すライフイベント表には、子どもの進学や住宅取得などの支出を伴う事項だけを記入し、収入を伴う事項は記入しない。
  3. キャッシュフロー表の作成において、住宅ローンの返済額は、「前年の年間返済額×(1+物価変動率)」で計算された金額を計上する。
  4. キャッシュフロー表の作成において用いられる可処分所得は、年間の収入金額から所得税、住民税、社会保険料および生命保険料を控除した金額である。

[正解]  (適切)

[解説]

  1. 個人の資産や負債の状況を表すバランスシートの作成において、株式等の金融資産や不動産の価額は、取得時点の価額ではなく作成時点の時価で計上する。
  2. [解説]
    適切である。個人の資産や負債の状況を表すバランスシートの作成において、株式等の金融資産や不動産の価額は、取得時点の価額ではなく作成時点の時価で計上する。

  3. 将来の予定や希望する計画を時系列で表すライフイベント表には、子どもの進学や住宅取得などの支出を伴う事項だけを記入し、収入を伴う事項は記入しない。
  4. [解説]
    不適切である。将来の予定や希望する計画を時系列で表すライフイベント表には、退職金や生命保険の解約返戻金を受け取る事項など収入を伴う事項も記入する。

  5. キャッシュフロー表の作成において、住宅ローンの返済額は、「前年の年間返済額×(1+物価変動率)」で計算された金額を計上する。
  6. [解説]
    不適切である。キャッシュフロー表の作成において、住宅ローンの返済額には物価変動率は加味しない。なお変動金利で借り入れしている場合は、金利が上昇したケースで計上することも可能である(一般的に、変動金利の場合でも5年ごとに返済額が見直される)。

  7. キャッシュフロー表の作成において用いられる可処分所得は、年間の収入金額から所得税、住民税、社会保険料および生命保険料を控除した金額である。
  8. [解説]
    不適切である。可処分所得では、生命保険料は控除しない。


[要点のまとめ]
ライフプランニングの手法

    目次

  1. 6つの係数
  2. キャッシュフロー表
  3. バランスシート分析

1 6つの係数

<係数早見表 年利2.0%>

終価係数現価係数年金終価係数減債基金係数資本回収係数年金現価係数
5年1.1040.9065.2040.1920.2124.713

1. 終価係数
複利運用で元金を運用した場合の将来の受取額を求めるための係数
(例)
 100万円を年利2%で運用した場合の5年後の金額
 1,000,000円 × 1.104 = 1,104,000円
 図解 終価係数
終価係数(6つの係数)

2. 現価係数
将来の目標額を複利運用で達成するための現在の元本を求めるための係数
(例)
 年利2%で5年後に100万円を準備するために必要な現在の金額
 1,000,000円 × 0.906 = 906,000円
 図解 現価係数
現価係数(6つの係数)

3. 年金終価係数
毎年一定額を複利運用で積み立てた場合の将来の受取額を求めるための係数
(例)
 年利2%で毎年20万円を5年間積み立てた場合の5年後の受取額
 200,000円 × 5.204 = 1,040,800円
 図解 年金終価係数
年金終価係数(6つの係数)

4. 減債基金係数
複利運用で将来の目標額を達成するための毎年の積立額を求めるため係数
(例)
 年利2%で5年後に100万円を準備するために必要な毎年の積立額
 1,000,000円 × 0.192 = 192,000円
 図解 減債基金係数
減債基金係数(6つの係数)

5. 資本回収係数
複利で運用しながら元本を取り崩す場合の毎年の受取額や毎年のローンの返済額を求めるための係数
(例)
 年利2%で100万円を運用しながら5年間で取り崩した場合の毎年の受取額
 1,000,000円 × 0.212 = 212,000円
 図解 資本回収係数
資本回収係数(6つの係数)

6. 年金現価係数
複利運用で毎年一定額を受け取る場合に必要な現在の金額を求めるための係数
(例)
 年利2%で5年間20万円ずつ受け取る場合に必要な現在の金額
 200,000円 × 4.713 = 942,600円
 図解 年金現価係数
年金現価係数(6つの係数)

2 キャッシュフロー表

キャッシュフロー表は、将来の金額を予測して計上していくが、基本生活費や教育費など物価変動等する費用については将来価値を使う。費用の中には、固定金利で借りた住宅ローンの返済額や保険料のように金額が変わらない費用もあるが、このような費用は現在価値を使う。

1. 計算方法
n年後の収入額や支出額を求めるには、次の算式を使う。
 (算式) n年後の金額 = 現在の金額 × (1 + 変動率) \(^{n}\)

金融資産残高を求める場合で、前年の金額が表示されているときは、1年後の残高として「× (1 + 変動率)」をかけ、当該年度の年間収支を加算する。
一定率で上昇する給与収入、基本生活費、その他支出などで使用するが、進路により支出額が大きく変わる教育費は、年毎の支出額を求めてから変動率をかける。また固定金利型で借り入れた住宅ローンや保険料など変動率をかけない支出もある。

2. 電卓の使い方
電卓で累乗計算をする(3乗の場合)
(1) カシオ系:「× 2回」、「= 2回」
(2) シャープ系:「× 1回」、「= 2回」
3乗の場合、「= 3回」ではなく、「= 2回」であることに注意する。

3 バランスシート分析

バランスシート分析は、キャッシュフロー表によるお金の流れを把握するとともに、資産と負債の状況を把握するために行う。バランスシートは、ある時点の価値をもとに作成するため、その時の時価で評価するのが一般的である。バランスシートの構成は、資産、負債、純資産からなり、資産から負債を引いた額が純資産となる。負債が多ければ純資産はマイナスとなる。


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