2級FP過去問解説(学科)2021年1月【問題33】課税標準の計算

問題33

Aさんの2020年分の所得の金額が以下のとおりであった場合の所得税における総所得金額として、最も適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとし、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。

不動産所得の金額 500万円
事業所得の金額  ▲50万円(飲食店の経営により生じた損失)
譲渡所得の金額  ▲200万円(ゴルフ会員権の譲渡により生じた損失)

  1. 250万円
  2. 300万円
  3. 450万円
  4. 500万円

[正解]  (適切)

[解説]

・所得税における総所得金額を求めるので、総合課税となる所得を選定する。
 譲渡所得の金額は、ゴルフ会員権の譲渡により生じた損失であり、原則として、給与所得など他の所得と損益通算することはできない。
 また事業所得の損失は他の所得と損益通算することができる。よって、不動産所得と事業所得を合計する。
・総所得金額
 500万円 – 50万円 = 450万円


[要点のまとめ]
課税標準の計算

    目次

  1. 総所得金額の計算
  2. 損益通算

1 総所得金額の計算

1. 総所得金額の計算のポイント
総所得金額の計算は学科でもよく出題される。総所得金額であるため、大前提として総合課税と分離課税の区別をしておかなければならない。各所得の計算方法と総合所得金額に算入する際の決まりについて理解しておく必要がある。

2. よく出題される所得の種類
(1) 不動産所得、給与所得、一時所得、事業所得、雑所得、譲渡所得(分離課税として)
(2) 遺族給付などそもそも非課税の収入がある。

3. 損益通算する
(1) 総所得金額に算入する際には損益通算の知識が必要である(下記参照)。
(2) 一時所得の損失は損益通算できないため、総合課税でも算入しない場合がある。
(3) 分離課税は除外し、損益通算したあと総所得金額に算入する。

4. 総所得金額への合算
(1) 一時所得は1/2する。
(2) 給与収入や年金収入は控除額を求めてから算入。

2 損益通算

1. 損益通算できる所得の損失
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の頭文字をとって、「不事山譲」。あくまでも、損益通算できる所得の損失なので、相手方は給与所得や一時所得でも構わない(勘違いしやすい)。

2. 不事山譲の例外
(1) 不動産所得の損失における例外
土地の取得のために要した借入金の利子等は損益通算できない。
(2) 譲渡所得の損失における例外
株式の譲渡や不動産の譲渡、生活する上で必要のない資産の譲渡による損失は損益通算できない。
※例外の例外として、株式の譲渡における損失は損益通算できないが、特例により配当所得との損益通算が可能である。


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