(個人資産)2級FP 2018年1月 問13

《設 例》
Aさん(73歳)は、妻Bさん(69歳)との2人暮らしである。Aさんには、妻Bさんとの間に、長男Cさん(38歳)および二男Dさん(36歳)の2人の子がいる。Aさんは、将来の相続のことを考えて、平成29年に、長男Cさんに対して、賃貸マンションの建物を贈与した。なお、将来の相続時点における税制およびAさんの財産の状況は、現在のまま変わらないものとする。
Aさんの親族関係図、財産および長男Cさんへの贈与に関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんの親族関係図〉

〈Aさんの財産の状況(相続税評価額)〉
預貯金 :2億4,000万円
有価証券 :6,000万円
自宅の敷地 :3,200万円(※)
自宅の建物 :2,000万円
賃貸マンションの敷地:1億円
※「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」適用後の金額である。
〈Aさんが行った贈与の内容〉
・長男Cさんに対して、平成29年に築30年の賃貸マンションの建物(贈与時点の相続税評価額は3,000万円)を贈与し、長男Cさんは、この贈与について相続時精算課税制度の適用を受けようとしている。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問13 Aさんからの贈与について、長男Cさんが相続時精算課税制度の適用を受けることに関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

① 長男Cさんが相続時精算課税制度の適用を受けるためには、贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期限内に一定の必要事項を記載した相続時精算課税選択届出書を贈与税の申告書に添付して、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
② 長男Cさんが平成29年の賃貸マンションの建物の贈与について相続時精算課税制度の適用を受けた場合、同年以後に行われるAさんからの贈与については、暦年課税を選択することができなくなる。
③ 長男Cさんが平成29年の賃貸マンションの建物の贈与について相続時精算課税制度の適用を受けた場合、同年以後に行われる母親であるBさんからの贈与については、暦年課税を選択することができなくなる。

[解答]① 〇 ② 〇 ③ ×
[配点(予想)]① 1 ② 1 ③ 1
[難易度]① A ② A ③ A
[解説]
① 相続時精算課税制度は納税地の所轄税務署長に提出する。
② 暦年課税は、基礎控除110万円を適用できる課税方法で、相続時精算課税制度を選択すると基礎控除は使えなくなる。
③ 相続時精算課税制度は贈与者と受贈者ごとに選択できる。長男CさんはAさんからの贈与は相続時精算課税制度を適用し、母Bさんからは暦年課税とすることができる。
<相続時精算課税制度>
相続時精算課税の制度とは、原則として60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子又は孫に対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度。
[相続時精算課税制度のポイント] ・2,500万円までの贈与財産は非課税で、超えた場合は一律20%の贈与税がかかる。
・贈与者は満60歳以上の父母または祖父母
・受贈者は満20歳以上の推定相続人である子または満20歳以上の孫
・最初の贈与の年の翌年2月1日から3月15日までに「相続時精算課税制度」を提出する
・相続時精算課税制度を選択すると以降は基礎控除(110万円)を使うことはできない。
・贈与者や受贈者ごとに選択できる。
・相続時に加算する際には贈与時の価額となる。

解答解説[表示]