(個人資産)2級FP 2017年5月 問3

《設 例》
X社に勤務するAさん(45歳)は、妻Bさん(42歳)との2人暮らしである。Aさんは、平成29年7月末日付でX社を早期退職し、個人事業主として事業を開業する予定である。Aさんは、X社退職後に個人事業主となった場合における社会保険および老後資金の準備について詳しく知りたいと考えている。そこで、Aさんは、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
Aさんおよび妻Bさんに関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんおよび妻Bさんに関する資料〉
(1) Aさん(会社員)
生年月日:昭和47年4月17日
厚生年金保険、全国健康保険協会管掌健康保険、雇用保険に加入中である。
〔公的年金の加入歴(見込み期間を含む)〕
(2) 妻Bさん(専業主婦)
生年月日:昭和49年8月30日
高校卒業後から26歳でX社を退職するまでは厚生年金保険に加入(被保険者期間は96月)。X社退職後は第3号被保険者として国民年金に加入している。
※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、生計維持関係にあるものとする。
※Aさんおよび妻Bさんは、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問3

Mさんは、Aさんに対して、Aさんが平成29年7月末日付でX社を退職し、その後個人事業主となった場合における老後資金の準備についてアドバイスした。Mさんがアドバイスした次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
① 「老後の年金収入を増やす方法としては、国民年金基金に加入することも検討事項の1つです。国民年金基金の毎月の掛金は、加入時の年齢や選択する給付の型などによっても異なりますが、1年分の掛金を前納すると割引が適用される仕組みがありますので、資金に余裕がある場合は検討してください」
② 「 Aさんは、所定の手続により、国民年金の定額保険料のほかに月額200円の付加保険料を納付した場合、老齢基礎年金の受給時に、『400円×付加保険料納付済月数』の算式で算出した額を付加年金として受け取ることができます」
③ 「 Aさんが小規模企業共済に加入する場合、小規模企業共済の毎月の掛金は、10,000円から100,000円の範囲内(500円単位)で選択することができ、その全額が所得控除の対象となります」

[解答]① ◯ ② × ③ ×
[解説]
① 国民年金基金制度は、老齢基礎年金とセットで、自営業者など国民年金の第1号被保険者の老後の所得保障の役割を担っている。加入できる人は次の通り。
・日本国内に居住している20歳以上60歳未満の自営業者とその家族、自由業、学生などの国民年金の第1号被保険者
・60歳以上65歳未満の方や海外に居住されている方で国民年金の任意加入されている人
掛金は、全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減される。掛金月額は、選択した給付の型、加入口数、加入時の年齢、性別によって決まり、掛金の上限は、月額6万8,000円である。掛金の納付は口座振替で行われ、4月から翌年3月までの1年分の掛金を前納すると0.1か月分の掛金が割引され、割引はないが、翌年3月までの一定期間分の掛金を一括して納付することもできる。
② 間違え方としてもよく出題される、付加年金の掛金と受取額についての問題。国民年金第1号被保険者や任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する年金額を増やすことができる。市区役所及び町村役場が窓口。付加保険料の月額は400円で、付加年金額は「200円×付加保険料納付月数」である。また国民年金基金に加入している場合、国民年金基金に付加年金が含まれているため、付加保険料を納めることはできない。
※その他、付加年金について
・付加保険料の納付は、申し込んだ月分からとなる。
・付加保険料の納期限は、翌月末日(納期限)と定められている。
・納期限を経過した場合でも、期限から2年間は付加保険料を納めることができる。
・付加保険料を納付することを希望しない場合は、付加保険料納付辞退申出書の提出が必要となる。
③ 小規模企業共済に関する問題である。小規模企業共済は、小規模企業の個人事業主が事業を廃止した場合や会社等の役員が役員を退職した場合など、第一線を退いたときに、それまで積み立ててこられた掛金に応じた共済金を受け取れる共済制度である。掛金月額は、1,000円から7万円までの範囲(500円刻み)で自由に選べ、掛金は税法上、全額が「小規模企業共済等掛金控除」として課税対象となる所得から控除される。

解答解説

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