(個人資産)2級FP 2017年9月 問7

《設 例》
会社員のAさん(60歳)は、妻Bさん(56歳)、長男Cさん(29歳)および母Dさん(83歳)との4人暮らしである。Aさんは、平成29年3月末に、それまで37年6カ月勤務していたX社を定年退職し、その後、再就職はしておらず、今後も再就職をする予定はない。
Aさんおよびその家族に関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんの家族構成〉
・Aさん :37年6カ月勤務していたX社を平成29年3月末に定年退職した。
・妻Bさん :専業主婦。平成29年中に収入はない。
・長男Cさん:会社員。平成29年中に給与収入420万円を得ている。
・母Dさん :平成29年中に公的年金等の収入120万円を得ている。
〈Aさんの平成29年分の収入等に関する資料〉
・X社からの給与収入の金額(1~3月分) :220万円(給与所得の金額136万円)
・X社から支給を受けた退職金の額 :3,200万円
※Aさんは、退職金の支給を受ける際に、X社に対して「退職所得の受給に関する申告書」を提出している。
・賃貸アパートの不動産所得に係る損失の金額:70万円
※上記の損失の金額には、不動産所得を生ずべき土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の金額は含まれていない。
・所得税における所得控除の合計額は、210万円である。
※Aさんは、青色申告の承認を受けていないものとする。
※妻Bさん、長男Cさんおよび母Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※家族の年齢は、いずれも平成29年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問7
Aさんの退職金に係る所得税の課税関係および所得控除等に関する以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のイ~ヌのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。

ⅰ)AさんがX社から支給を受けた退職金は、退職所得として( ① )課税の対象となる。Aさんは退職金の支給を受ける際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していることから、この申告書に基づいた正規の所得税および復興特別所得税が( ② )されるため、原則として、その退職所得について所得税および復興特別所得税の確定申告をする必要はない。
ⅱ)Aさんが、平成29年分の所得税の確定申告をした場合、損益通算後の総所得金額は、( ③ )万円となるため、所得控除額の全額を控除しきれない。この控除しきれない( ④ )万円は、退職所得の金額から控除することが可能であり、納め過ぎとなった税額の還付が受けられる。

〈語句群〉
イ.分離  ロ.総合  ハ.普通徴収  ニ.源泉徴収  ホ.60  へ.66
ト.74  チ.136  リ.144  ヌ.150

[解答]① イ ② ニ ③ ヘ ④ リ
[配点(予想)]① 1 ② 1 ③ 1 ④ 1
[難易度]① A ② A ③ A ④ A
[解説]
① 退職所得は他の所得とは別に税金の計算をする分離課税である。
② 退職所得は、「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば、源泉聴取される。
③ 総所得金額を求める。Aさんの所得は、給与所得、退職所得、不動産所得で、不動産所得の損失は給与所得から損益通算する。また不動産所得の損失には土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の金額は含まれていないため、全額損益通算できる。
・136万円-70万円=66万円
④ 210万円(所得控除額)-66万円(総所得金額)=144万円・・・引ききれなかった所得控除額

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