(個人資産)2級FP 2018年5月 問7

《設 例》
会社員のAさん(60歳)は、妻Bさん(55歳)、長女Cさん(28歳)および母Dさん(84歳)との4人暮らしである。Aさんは、平成29年10月に、入社以来35年7カ月勤務していたX社を定年退職し、その後、再就職はしていない。また、Aさんは平成29年中に生命保険を解約し、解約返戻金を受け取っている。
Aさんの家族構成および平成29年分の収入等に関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんの家族構成〉
・Aさん :35年7カ月勤務していたX社を平成29年10月に定年退職した。
・妻Bさん :専業主婦。平成29年中の収入はない。
・長女Cさん:会社員。平成29年中に給与収入500万円を得ている。
・母Dさん :平成29年中に公的年金等の老齢給付として120万円を得ている。
〈Aさんの平成29年分の収入等に関する資料〉
(1) X社からの給与収入の金額(1~10月分) :600万円
(2) X社から支給を受けた退職金の額 :2,500万円
※Aさんは、退職金の支給を受ける際に、X社に対して「退職所得の受給に関する申告書」を提出している。
(3) 賃貸アパート(居住用)の不動産所得に係る損失の金額:80万円
※上記の損失の金額には、不動産所得を生ずべき土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の金額20万円が含まれている。
(4) 解約した生命保険に関する資料
・保険の種類 :一時払変額個人年金保険(確定年金)
・契約年月日 :平成20年4月1日
・契約者(=保険料負担者)・被保険者 :Aさん
・死亡給付金受取人 :妻Bさん
・解約返戻金額 :580万円
・一時払保険料 :500万円
※妻Bさん、長女Cさんおよび母Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※家族の年齢は、いずれも平成29年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問7

Aさんの平成29年分の所得税に関する次の記述①~③について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

  1. Aさんの平成29年分の所得税の計算において、賃貸アパートの経営による不動産所得に係る損失の金額80万円は、その全額が損益通算の対象となる。

    [解答解説] ×

  2. Aさんの平成29年分の所得税の計算において、総所得金額から所得控除額を控除しきれなかった場合、控除しきれなかった所得控除額は、退職所得の金額から控除することができる。
    [解答解説] 〇

  3. 母Dさんの合計所得金額は38万円以下であるため、Aさんは、母Dさんを控除対象扶養親族とする58万円の扶養控除の適用を受けることができる。

    [解答解説] 〇

[解答]

① × ② 〇 ③ 〇

[解説]
① 「不動産所得を生ずべき土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の金額20万円が含まれている」ため、全額損益通算することはできない。損益通算できる金額は60万円である。
② 損益通算は、給与所得や不動産所得などの経常所得グループ、一時所得グループである譲渡所得・一時所得でそれぞれ通算したあとに合算する(総所得金額になる)が、それでも引ききれない場合は、山林所得や退職所得と通算する。本肢の場合、総所得金額で引ききれなかったとあるため、正しい。第3次通算の内容である。
③ 母Dさんは、84歳でAさんと生計維持関係にある。そのため、老人扶養親族等の同居老親等に該当し、58万円控除となる。

解答解説[表示]


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