(個人資産)2級FP 2018年5月 問14

《設 例》
Aさん(75歳)は、昨年病気で入院したのを機に自身の相続について考えるようになり、公正証書遺言の作成を検討している。Aさんには、妻Bさん(72歳)との間に長女Cさん(50歳)および二女Dさん(48歳)の2人の実子がいるが、長女Cさんの子Fさん(18歳)と、二女Dさんの子Gさん(20歳)とそれぞれ養子縁組を行っている。
Aさんは、平成28年に二女Dさんに住宅取得の資金として現金500万円の贈与を行っており、二女Dさんは、その全額について、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」の適用を受けた。
Aさんの親族関係図および主な財産の状況等は、以下のとおりである。

〈Aさんの主な財産の状況(相続税評価額)〉
・預貯金 :1億5,000万円
・有価証券(上場株式) :5,000万円
・自宅の敷地(400㎡) :1億円
(「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」適用前)
・自宅の家屋 :2,500万円
〈Aさんが加入している生命保険に関する資料〉
・保険の種類 :終身保険
・契約者(=保険料負担者)・被保険者 :Aさん
・死亡保険金受取人 :妻Bさん
・死亡保険金額 :3,000万円
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問14

仮に、Aさんの相続が現時点(平成30年5月27日)で開始した場合の相続税に関する以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のイ~ヲのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
ⅰ)妻BさんがAさんの相続により財産を取得した場合、妻Bさんが受け取る死亡保険金のうち、相続税の課税価格に算入される金額は、( ① )万円である。
ⅱ) 妻Bさんが自宅の敷地のすべてを相続により取得し、「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用をその限度額まで受けた場合、自宅の敷地についてAさんに係る相続における相続税の課税価格に算入すべき価額は、( ② )万円である。
ⅲ)二女DさんがAさんの相続により財産を取得した場合、二女Dさんが平成28年にAさんから住宅取得の資金として贈与を受けた現金500万円は、相続税の課税価格に( ③ )。

[解答]

① ロ ② ヘ ③ ヲ

[解説]
ⅰ)妻BさんがAさんの相続により財産を取得した場合、妻Bさんが受け取る死亡保険金のうち、相続税の課税価格に算入される金額は、( ① 1,000 )万円である。
 法定相続人は、妻Bさん、長女Cさん、二女Dさん、孫Fさん(普通養子)、孫Gさん(普通養子)の5人だが、法定相続人の数に加算する場合、実子がいるため、養子は1人のみとなる。よって、非課税枠は、500万円×4=2,000万円となる。
 3,000万円-2,000万円=1,000万円
ⅱ) 妻Bさんが自宅の敷地のすべてを相続により取得し、「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」の適用をその限度額まで受けた場合、自宅の敷地についてAさんに係る相続における相続税の課税価格に算入すべき価額は、( ② 3,400 )万円である。
 小規模宅地等の特例で居住用の場合、330㎡を限度に、80%減額されるため、
 1億円×330/400✕0.2=1,650万円・・・小規模部分
 1億円×70/400=1,750万円・・・対象外の部分
 1,650万円+1,750万円=3,400万円
ⅲ)二女DさんがAさんの相続により財産を取得した場合、二女Dさんが平成28年にAさんから住宅取得の資金として贈与を受けた現金500万円は、相続税の課税価格に( ③ 加算されない)。
 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」は、要件を満たせば、一般の住居は700万円、省エネ・耐震性の住宅は1,200万円が非課税限度額となる。そして、この制度で非課税となった贈与は相続税の課税価格には加算されない。

解答解説


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