2級FP過去問解説(個人資産)2019年5月【問7】損益通算

【第3問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問7》~《問9》)に答えなさい。


会社員のAさんは、妻Bさんおよび母Cさんとの3人家族である。なお、不動産所得の金額の前の「▲」は赤字であることを表している。
<Aさんとその家族に関する資料>
Aさん (63歳) : 会社員
妻Bさん(61歳) : 2018年中に、パートタイマーとして給与収入100万円と特別支給の老齢厚生年金30万円を得ている。
母Cさん(88歳) : 2018年中に、老齢基礎年金50万円を受け取っている。
<Aさんの2018年分の収入等に関する資料>
(1) 給与所得の金額 : 192万円
(2) 不動産所得の金額 : ▲120万円(白色申告)
(土地等の取得に係る負債の利子20万円を含む)
(3) 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の年金額 : 80万円
(4) 確定拠出年金の老齢給付の年金額 : 30万円
(5) 個人年金保険契約に基づく年金収入 : 100万円(必要経費は60万円)
<妻Bさんの2018年分の収入等に関する資料>
(1) 給与収入の金額 : 100万円
(2) 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の年金額 : 30万円
※妻Bさんおよび母Cさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※Aさんとその家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※Aさんとその家族の年齢は、いずれも2018年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問7

所得税における損益通算に関する以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のイ~ホのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
「損益通算の対象となる不動産所得、( ① )所得、譲渡所得、( ② )所得の4つの所得金額の計算上生じた損失の金額がある場合には、一定の順序に従ってこれを他の各種所得の金額から控除します。損益通算は、第一次通算、第二次通算、第三次通算の順に行われます。第一次通算では、不動産所得または( ① )所得の金額の計算上生じた損失の金額を、給与所得などの経常所得の金額から控除します。また、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、( ③ )所得の金額から控除します。第一次通算によってもなお控除しきれない損失の金額がある場合は、第二次通算および第三次通算を行うことになります」

〈語句群〉

イ.山林 ロ.退職 ハ.一時 ニ.事業 ホ.雑



[正解]
 ② ②

[解説]

「損益通算の対象となる不動産所得、( ① 事業)所得、譲渡所得、( ② 山林)所得の4つの所得金額の計算上生じた損失の金額がある場合には、一定の順序に従ってこれを他の各種所得の金額から控除します。損益通算は、第一次通算、第二次通算、第三次通算の順に行われます。第一次通算では、不動産所得または( ① 事業)所得の金額の計算上生じた損失の金額を、給与所得などの経常所得の金額から控除します。また、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、( ③ 一時)所得の金額から控除します。第一次通算によってもなお控除しきれない損失の金額がある場合は、第二次通算および第三次通算を行うことになります」

損益通算の対象は、「不事山譲」なので、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失である。また、損益通算には順序があり、経常所得グループ、一時所得グループ、退職所得・山林所得の順となる。

[要点のまとめ]

<損益通算>
1.損益通算できる所得の損失
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の頭文字をとって、「不事山譲」。あくまでも、損益通算できる所得の損失なので、相手方は給与所得や一時所得でも構わない(勘違いしやすい)。
2.不事山譲の例外
(1) 不動産所得の損失における例外
土地の取得のために要した借入金の利子等は損益通算できない
(2) 譲渡所得の損失における例外
株式の譲渡や不動産の譲渡、生活する上で必要のない資産の譲渡による損失は損益通算できない
※例外の例外として、株式の譲渡における損失は損益通算できないが、特例により配当所得との損益通算が可能である。

関連問題


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