2級FP過去問解説(個人資産)2020年1月【問1】老齢年金の給付額

【第1問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問1》~《問3》)に答えなさい。


Aさん(39歳)は、X株式会社を2017年8月末日に退職し、個人事業主として独立した。独立から2年以上が経過した現在、事業は軌道に乗り、収入は安定している。
Aさんは、最近、公的年金制度を理解したうえで、老後の収入を増やすことのできる各種制度を利用したいと考えている。そこで、Aさんは、懇意にしているファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
<Aさんとその家族に関する資料>
(1) Aさん(個人事業主)
・1980年10月22日生まれ
・公的年金加入歴: 下図のとおり(60歳までの見込みを含む)

(2) 妻Bさん(会社員)
・1983年4月21日生まれ
・公的年金加入歴: 20歳から22歳の大学生であった期間(36月)は国民年金の第1号被保険者として保険料を納付し、22歳から現在に至るまでの期間(165月)は厚生年金保険に加入している。妻Bさんは、60歳になるまでの間、厚生年金保険の被保険者として勤務する見込みである。
(3) 長男Cさん
・2016年5月8日生まれ
※妻Bさんは、現在および将来においても、Aさんと同居し、生計維持関係にあるものとする。
※家族全員、現在および将来においても、公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問1

Mさんは、Aさんに対して、Aさんが受給することができる公的年金制度からの老齢給付について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄①~③に入る最も適切な数値を、解答用紙に記入しなさい。計算にあたっては、《設例》の<Aさんとその家族に関する資料>および下記の<資料>に基づくこと。なお、年金額は2019年度価額に基づいて計算し、年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること。

Ⅰ 「Aさんが65歳に達すると、老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給権が発生します。Aさんが65歳から受給することができる老齢基礎年金の額は( ① )円となります」
Ⅱ 「Aさんが65歳から受給することができる老齢厚生年金の額は( ② )円となります。なお、Aさんの厚生年金保険の被保険者期間は( ③ )年以上ありませんので、老齢厚生年金の額に配偶者に係る加給年金額の加算はありません」



[正解]
731,344(円) ②265,637(円) ③20(年)

[解説]

Ⅰ 老齢基礎年金の額
老齢基礎年金の額を求めるためには、与えられた算式に数値を当てはめればよいが、免除期間があるかどうかを資料から読み取る。資料から「国民年金学生納付特例期間」が30月あり、この期間は受給資格期間には算入できるが、追納しなければ年金額には反映されない。学生納付特例は、免除されるわけではなく、猶予される制度である。追納の記述はないため、この期間は未納扱いとして計算する。また他の期間は国民年金保険料を納付しているため、保険料納付済期間は「480月-30月=450月」となる。
・780,100円×450/480=731,343.75(円)
円未満四捨五入して、731,344(円)・・・①
Ⅱ 老齢厚生年金の額
ⅰ)報酬比例部分の額
  a なし
  b 28万円×5.481/1,000×173月=265,499.64(円)
ⅱ)経過的加算額
  1,626円×173月―780,100円×173/480
 =281,298円-281,161.042
 =136.958(円)
ⅲ)加給年金額
  Aさんの厚生年金保険の被保険者期間は20年以上必要となる。よって、加給年金額の加算はない。・・・③
・265,499.64+136.958=265,636.598(円)
 円未満四捨五入して、265,637(円)・・・②
※本来、年金額の計算途中で端数が生じた場合は、四捨五入する。
ⅰ)265,500(円)
ⅱ)137(円)
ⅲ)265,637(円)


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