2級FP過去問解説(個人資産)2020年9月 《問15》相続税総合

【第5問】 次の設例に基づいて、下記の各問(《問13》~《問15》)に答えなさい。


 株式会社X社(非上場会社・製造業、以下、「X社」という)の代表取締役社長であるAさん(73歳)は、自宅で妻Bさん(73歳)と長男Cさん(46歳)家族と同居している。Aさんは、3年後をめどに、X社の専務取締役である長男Cさんに事業を承継する予定である。Aさんは、妻Bさんに自宅および相応の現預金等を相続させ、長男CさんにX社株式およびX社本社敷地・建物を承継する予定である。
 二男Dさん(41歳)は、県外の企業に勤務しており、地元に戻ってくる予定はない。
二男Dさんからは「子どもが大きくなる前に戸建て住宅を購入しようと考えている。
資金を援助してほしい」と頼まれている。Aさんは、二男Dさんのために、資金援助をしたいと思っている。



※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問15

Aさんの相続等に関する以下の文章の空欄①~④に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。

  • Ⅰ 「遺言により、自宅および現預金等を妻Bさん、X社関連の資産(X社株式、X社本社敷地・建物)を長男Cさんに相続させた場合、二男Dさんの遺留分を侵害するおそれがあります。仮に、遺留分算定の基礎となる財産が9億円の場合、二男Dさんの遺留分の金額は、( ① )となります」
  • Ⅱ 「公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して作成するものです。推定相続人である妻Bさんや長男Cさんを証人にすること( ② )」
  • Ⅲ 「長男CさんがX社本社敷地を相続により取得し、当該敷地について、特定同族会社事業用宅地等に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた場合、当該敷地(相続税評価額9,000万円)について、課税価格に算入すべき価額を( ③ )とすることができます。なお、自宅敷地とX社本社敷地について、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けようとする場合、( ④ )」
〈語句群〉

イ.1,800万円  ロ.3,240万円  ハ.5,760万円  ニ.1億1,250万円
ホ.2億2,500万円  ヘ.3億円  ト.ができます  チ.はできません
リ.適用対象面積は所定の算式により調整され、完全併用はできません
ヌ.それぞれの宅地の適用対象の限度面積まで適用を受けることができます



[正解]
 ニ  ② チ  ③ ロ  ④ ヌ 

[解説]

  • Ⅰ 「遺言により、自宅および現預金等を妻Bさん、X社関連の資産(X社株式、X社本社敷地・建物)を長男Cさんに相続させた場合、二男Dさんの遺留分を侵害するおそれがあります。仮に、遺留分算定の基礎となる財産が9億円の場合、二男Dさんの遺留分の金額は、( ① 1億1,250万円 )となります」
  • Ⅱ 「公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して作成するものです。推定相続人である妻Bさんや長男Cさんを証人にすること( ② はできません )」
  • Ⅲ 「長男CさんがX社本社敷地を相続により取得し、当該敷地について、特定同族会社事業用宅地等に係る小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けた場合、当該敷地(相続税評価額9,000万円)について、課税価格に算入すべき価額を( ③ 3,240万円 )とすることができます。なお、自宅敷地とX社本社敷地について、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けようとする場合、( ④ それぞれの宅地の適用対象の限度面積まで適用を受けることができます )」

解説者

FPオフィスベストライフ代表。CFP®認定者・宅建士(未登録)などの資格を保有し、個人相談や執筆業務を行っています。FP資格関連では、LEC東京リーガルマインド、職業訓練校、アガルートなどでFP講師、FP資格の解説本を執筆・校閲した経験があります。
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