2級FP過去問解説(資産設計)2017年9月【問33】遺族給付

【第9問】下記の(問28)~(問33)について解答しなさい。


浅見康介さんは、民間企業に勤務する会社員である。康介さんと妻の真理恵さんは、今後の資産形成や家計の見直しなどについて、FPで税理士でもある川久保さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも平成29年9月1日現在のものである。

[収入金額(平成28年)]
・康介さん:給与収入450万円(手取り額)。給与収入以外の収入はない。
・真理恵さん:給与収入350万円(手取り額)。給与収入以外の収入はない。
[自宅]
・賃貸マンションに居住しており、家賃は月額8万円(管理費込み)である。
・マイホームとして販売価格3,000万円(うち消費税100万円)のマンションを購入する予定である。
[金融資産(時価)]
・康介さん名義
 銀行預金(普通預金):50万円
 銀行預金(定期預金):200万円
 財形住宅貯蓄(金銭信託):300万円
・真理恵さん名義
 銀行預金(普通預金):50万円
 銀行預金(定期預金):200万円
[負債]
・康介さんと真理恵さんに負債はない。
[保険]
・定期保険A:保険金額2,500万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は康介さんである。
・医療保険B:入院給付金日額5,000円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は真理恵さんである。


問33

真理恵さんは、仮に康介さんが平成29年11月に34歳で在職中に死亡した場合の公的年金の遺族給付について、FPの川久保さんに質問をした。真理恵さんが65歳になるまでに受給できる公的年金の遺族給付について示した下記<イメージ図>の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、康介さんは大学卒業後の22歳から死亡時まで継続して厚生年金保険に加入しているものとする。また、家族に障害者に該当する者はなく、記載以外の遺族給付の受給要件はすべて満たしているものとする。記載のない条件については一切考慮しないこと。

  1. (ア)18歳の誕生日   (イ)遺族基礎年金(子の加算あり)(ウ)寡婦年金
  2. (ア)18歳の誕生日   (イ)遺族基礎年金(子の加算なし)(ウ)中高齢寡婦加算
  3. (ア)18歳到達年度の末日(イ)遺族基礎年金(子の加算なし)(ウ)寡婦年金
  4. (ア)18歳到達年度の末日(イ)遺族基礎年金(子の加算あり)(ウ)中高齢寡婦加算

[正解]  (適切)

[解説]

厚生年金の被保険者なので、遺族基礎年金、遺族厚生年金、中高齢寡婦加算、経過的寡婦加算が候補となる。寡婦年金や死亡一時金は第1号被保険者の遺族給付である。
遺族基礎年金は子か子のある配偶者が対象で、子とは18歳到達年度の末日である。また遺族基礎年金がなくなることで収入が大きく減らないよう、遺族基礎年金のあとに中高齢寡婦加算が支給される。
各給付の要件をしっかり確認しておきたい。


[要点のまとめ]

<遺族給付>
1.遺族基礎年金の要件
・被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上あること。
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、(1)子のある配偶者か(2)
 子とは、
 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
2.遺族厚生年金の要件
被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の1以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
・1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、
 妻
 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となる。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限る)は、遺族基礎年金も併せて受けられる)。

3.中高齢寡婦加算の要件
遺族厚生年金(長期の遺族年金では、死亡した夫の被保険者期間が20年以上の場合の加算給付の1つ。遺族基礎年金は子どものいない妻には支給されませんず、子がいてもその子が18歳(18歳の誕生日の属する年度末まで)または20歳(1級・2級の障害の子)に達すれば支給されなくなるが、夫が死亡したときに40歳以上で子のない妻(夫の死亡後40歳に達した当時、子がいた妻も含む)が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間中高齢の寡婦加算(定額)が加算される。妻が65歳になると自分の老齢基礎年金が受けられるため、中高齢の寡婦加算はなくなる。

関連問題


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