2級FP過去問解説(資産設計)2018年1月【問32】傷病手当金

【第9問】下記の(問27)~(問34)について解答しなさい。


<設例>
宮野清治さんは、民間企業に勤務する会社員である。清治さんと妻の真樹子さんは、今後の資産形成や家計の見直しなどについて、FPで税理士でもある阿久津さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも平成30年1月1日現在のものである。

[収入金額(平成29年)]
・清治さん:給与収入650万円。給与収入以外の収入はない。
・真樹子さん:給与収入100万円。給与収入以外の収入はない。
[金融資産(時価)]
・清治さん名義
 銀行預金(普通預金):250万円
 銀行預金(定期預金):150万円
・真樹子さん名義
 銀行預金(普通預金):50万円
 個人向け国債(変動10年):20万円
[住宅ローン]
契約者:清治さん
借入先:MX銀行
借入時期:平成20年7月
借入金額:3,200万円
返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
金利:変動金利型
返済期間:30年間
[保険]
・定期保険A:保険金額2,500万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は清治さんである。
・ガン保険B:入院給付金日額5,000円。ガン診断給付金(一時金)50万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は真樹子さんである。
・火災保険C:保険金額1,500万円。保険の対象は建物、保険契約者は清治さんである。保険期間5年(保険料一括払い)。


問32

清治さんは、全国健康保険協会管掌健康保険(以下「協会けんぽ」という)の被保険者であるが、平成29年11月にケガによる療養のため休業したことから、傷病手当金についてFPの阿久津さんに相談をした。清治さんの休業に関する状況は下記<資料>のとおりである。<資料>に基づき、清治さんに支給される協会けんぽの傷病手当金に関する次の(ア)~(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。なお、記載以外の傷病手当金の受給要件はすべて満たしているものとする。

  1. (ア)清治さんへの傷病手当金は、11月11日から支給される。
  2. (イ)傷病手当金の額は、休業1日につき、標準報酬日額の4分の3相当額である。
  3. (ウ)傷病手当金が支給される期間は、支給されることとなった日から最長で1年6ヵ月である。
  4. (エ)仮に、休業した日に給与が支給された場合には、傷病手当金は一切支給されない。

[正解]
(ア) × (イ) × (ウ)  (エ) ×

  1. (ア)清治さんへの傷病手当金は、11月11日から支給される。
  2. [解説]
    傷病手当金は3日連続で休み4日目から支給されるため、13日からの支給となる。なお労災の休業(補償)給付は休業が4日以上の4日目からとなっており、「連続」である必要はない。

  3. (イ)傷病手当金の額は、休業1日につき、標準報酬日額の4分の3相当額である。
  4. [解説]
    傷病手当金は標準報酬日額の2/3である。

  5. (ウ)傷病手当金が支給される期間は、支給されることとなった日から最長で1年6ヵ月である。
  6. [解説]
    傷病手当金は最長1年6か月である。

  7. (エ)仮に、休業した日に給与が支給された場合には、傷病手当金は一切支給されない。
  8. [解説]
    給与が支給される間は傷病手当金は支給されないが、給与の額が傷病手当金より少ない場合は差額が支給される。

[要点のまとめ]

<健康保険の給付内容>
1.療養の給付
健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときに、治療を受けることができる。
2.高額療養費
1ヶ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分を高額療養費として支給される。自己負担限度額は、所得区分と年齢によって異なる。
3.出産一時金
出産育児一時金は、被保険者やその被扶養者が出産したときに1児につき42万円が支給される(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産された場合は40.4万円)。
4.出産手当金
被保険者が出産で仕事を休み、十分な給料を受けられない場合に、出産前42日前、出産後56日間、最長98日間支給される。
(算式)1日当たりの金額:支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3
5.傷病手当金
被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あり、4日目以降、休んだ日に対して支給される。 待期期間が休日や有休休暇であっても数えることができる。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されない。また任意継続被保険者は、傷病手当金は支給されない。傷病手当金は最長1年6か月間受け取ることができる。
(算式)1日当たりの金額:支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3

<医療費の自己負担割合>

自己負担割合
小学校入学前2割
小学校入学後
~70歳未満
3割
70歳以上
75歳未満
平成26年4月以降は2割(以前は1割)
現役並み所得は3割
75歳以上原則1割
現役並み所得は3割

<70歳未満の自己負担限度額(算式)>

所得区分自己負担限度額
標準報酬月額
83万円以上
252,600円+(医療費-842,000円)✕1%
標準報酬月額
53万円
~79万円
167,400円+(医療費-558,000円)✕1%
標準報酬月額
28万円
~50万円
80,100円+(医療費-267,000円)✕1%
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
住民税非課税世帯35,400円

関連問題


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