2級FP過去問解説(資産設計)2018年1月【問39】雇用保険

【第10問】下記の(問35)~(問40)について解答しなさい。


<設例>
会社員の杉山慎二さんは、今後の生活のことなどに関して、FPで税理士でもある有馬さんに相談をした。なお、下記のデータは平成30年1月1日現在のものである。
I.家族構成(同居家族)

Ⅱ.杉山家の親族関係図

Ⅲ.杉山家(慎二さんと保子さん)の財産の状況

[資料2:負債残高]
住宅ローン:708万円(債務者は慎二さん。団体信用生命保険が付保されている)
自動車ローン:104万円(債務者は慎二さん)

注1:解約返戻金相当額は、現時点(平成30年1月1日)で解約した場合の金額である。
注2:終身保険Bおよび個人年金保険Cは、米ドル建ての生命保険である。
注3:個人年金保険Cの保険金額には、便宜上、現時点の解約返戻金額を記載している。
注4:すべての契約において、保険契約者が保険料を全額負担している。
注5:契約者配当および契約者貸付については考慮しないこと。
Ⅳ.その他
上記以外の情報については、各設問において特に指示のない限り一切考慮しないこと。


問39

保子さんは、パートタイマーとして勤める現在の勤務先を退職し、より良い労働条件の会社を探そうと考えている。保子さんは、自ら退職届を会社に提出し、平成30年3月末日に56歳で離職した場合に支給される雇用保険の基本手当について、FPの有馬さんに相談をした。雇用保険の基本手当に関する有馬さんの次の説明の空欄(ア)~(ウ)にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。

「保子さんが離職した場合、基本手当の所定給付日数は( ア )となります。基本手当を受けられる期間は、原則として、離職日の翌日から1年間ですが、保子さんに支給が開始されるのは、求職の申込みをした日以後、通算して7日の待期期間に加え、最長( イ )の給付制限期間を経てからになります。
また、基本手当を受け取るには、原則として4週間に1度、失業の認定を受けなければなりません。なお、所定給付日数の3分の1以上を残して正社員として採用されるなど一定の要件に該当する場合には、( ウ )の受給の申請をすることができます。」

※保子さんは平成23年4月1日に現在の勤務先に雇用され、週に25時間以上勤務するパートタイマーとして、入社当初から離職に至るまで継続して雇用保険に加入しているものとする。
※保子さんには、上記のほかに雇用保険の加入期間はなく、障害者等の就職困難者には該当しないものとし、個別延長給付や公共職業訓練の受講については考慮しないものとする。

  1. (ア) 90日   (イ)4週間 (ウ)高年齢再就職給付金
  2. (ア) 90日   (イ)3ヵ月 (ウ)再就職手当
  3. (ア)240日   (イ)4週間 (ウ)再就職手当
  4. (ア)240日   (イ)3ヵ月 (ウ)高年齢再就職給付金



[正解]  (適切)

[解説]

自己都合退職であるため、7日に加え3か月の待期期間がある。
また雇用期間は7年であるため、給付日数は90日となる。
高齢者再就職給付金は60歳以上65歳未満の被保険者が対象なので、再就職手当となる。
再就職手当は、基本手当の支給残日数(就職日の前日までの失業の認定を受けた後の残りの日数)が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給される。

「保子さんが離職した場合、基本手当の所定給付日数は( ア 90日 )となります。基本手当を受けられる期間は、原則として、離職日の翌日から1年間ですが、保子さんに支給が開始されるのは、求職の申込みをした日以後、通算して7日の待期期間に加え、最長( イ 3ヵ月 )の給付制限期間を経てからになります。
また、基本手当を受け取るには、原則として4週間に1度、失業の認定を受けなければなりません。なお、所定給付日数の3分の1以上を残して正社員として採用されるなど一定の要件に該当する場合には、( ウ 再就職手当 )の受給の申請をすることができます。」


[要点のまとめ]

<雇用保険>
1.基本手当(求職者手当)
(1) 受給要件:離職前2年間で、被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
(2) 待期期間:7日間、自己都合退職はさらに3ヶ月支給されない。
(3) 受給期間:離職日の翌日から1年間(例外:330日は1年と30日、360日は1年と60日)
※病気や妊娠など一定の理由で、30日以上働けなくなった場合は最長3年間まで延長できる。たとえば病気や妊娠で退職し、ハローワークに行けないことがある。基本手当は、働く意思がある人が対象なので、ハローワークへ行き、4週間に1回の面談をしなければ給付要件を満たさなくなる。そこで、病気や妊娠などやむを得ない理由で就職活動ができない場合、受給期間を延長することができる。ただ給付日数が伸びるわけではない。自己都合退職で被保険者期間が1年以上10年未満の場合、給付日数は90日だが、この90日が伸びるわけではない。
2.雇用継続給付
(1) 高年齢雇用継続基本給付金
・基本手当を受給せず雇用を継続した人向け
・支給対象期間:60歳到達月から65歳到達月まで
・支給額:60歳以後の賃金✕最高15%
・受給要件:雇用保険の被保険者期間5年以上、60歳以上65歳未満の被保険者であること、60歳以後の賃金が60歳到達時点の賃金の75%未満であること
(2) 高年齢再就職給付金
・基本手当を受給後に再就職した人向け
・支給対象期間:支給の残り日数が100日以上ある場合に最大2年間支給される。
・支給額:60歳以後の賃金✕最高15%
・受給要件:雇用保険の被保険者期間5年以上、60歳以上65歳未満の被保険者であること、60歳以後の賃金が60歳到達時点の賃金の75%未満であること
(3) 育児休業給付金
・受給要件:原則、満1歳未満の子どもを養育するために育児休暇をとること
 ※パパママ育休プラス利用で1歳2ヶ月、保育所等が見つからないと最大2歳
 育児休暇前2年間に賃金支払いの基礎日数が11日以上ある月が12ヶ月以上あること
・支給額:休業前の賃金の50%
 当初180日(6ヶ月)に限り、休業前の賃金の67%相当額
※休業期間中に休業前の賃金の80%以上が支払われていない場合は対象外
(4) 介護休業給付金
・受給要件:配偶者、父母(配偶者の父母を含む)、子などを介護するための休業
・支給額:休業前の賃金の67%相当額で3回に分けて取得でき、通算最高93日支給される。
※休業期間中に休業前の賃金の80%以上が支払われていない場合は対象外


関連問題


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