2級FP過去問解説(資産設計)2019年1月【問29】財形住宅貯蓄

【第9問】下記の(問28)~(問34)について解答しなさい。


<設例>
増田敬太さんは、民間企業に勤務する会社員である。敬太さんと妻の瑠璃子さんは、今後の資産形成や家計の見直しなどについて、FPで税理士でもある大久保さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2019年1月1日現在のものである。

[収入金額(2018年)]
・敬太さん:給与収入450万円。給与収入以外の収入はない。
・瑠璃子さん:給与収入400万円。給与収入以外の収入はない。
[自宅]
・賃貸マンションに居住しており、家賃は月額11万円(管理費込み)である。
・マイホームとして販売価格4,444万円(うち消費税144万円)のマンションを購入する予定である。
[金融資産(時価)]
・敬太さん名義
 銀行預金(普通預金):200万円
 銀行預金(定期預金):100万円
 財形住宅貯蓄(保険型):200万円
・瑠璃子さん名義
 銀行預金(普通預金):300万円
 銀行預金(定期預金):200万円
 財形住宅貯蓄(金銭信託):100万円
[負債]
・敬太さんと瑠璃子さんに負債はない。
[保険]
・収入保障保険A:年金月額15万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は敬太さん、年金受取人は瑠璃子さんである。
・定期保険B:保険金額2,000万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は瑠璃子さん、保険金受取人は敬太さんである。


問29

 増田さん夫婦は、マンションの購入に当たり、積み立てている財形住宅貯蓄を払い出そうと考えており、FPの大久保さんに質問をした。財形住宅貯蓄に関する大久保さんの次の説明のうち、最も不適切なものはどれか。

  1. 「瑠璃子さんの財形住宅貯蓄(金銭信託)の非課税限度額は、財形年金貯蓄と合わせて、元利合計で550万円までです。」
  2. 「敬太さんの財形住宅貯蓄(保険型)の非課税限度額は、財形年金貯蓄と合わせて、払込保険料累計額で385万円までです。」
  3. 「ご夫婦の共有名義の居住用新築マンションの購入のために財形住宅貯蓄を非課税で払い出すためには、床面積が50㎡以上の物件を選ぶ必要があります。」
  4. 「マンションの購入について増田さんご夫婦が財形住宅融資を受ける場合、一定の要件を満たしていれば、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄および財形年金貯蓄の合計残高の10倍の範囲内で融資を受けることができます。」


[正解]  (不適切)

  1. 「瑠璃子さんの財形住宅貯蓄(金銭信託)の非課税限度額は、財形年金貯蓄と合わせて、元利合計で550万円までです。」
  2. [解説]
    財形貯蓄には一般、住宅、年金があるが、非課税枠があるのは住宅と年金である。そのため、貯蓄型と保険型それぞれの限度額を覚えておく。財形貯蓄のうち、財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄は、合計で最高550万円までの元本から生じる利子が非課税となる。

  3. 「敬太さんの財形住宅貯蓄(保険型)の非課税限度額は、財形年金貯蓄と合わせて、払込保険料累計額で385万円までです。」
  4. [解説]
    385万円ではなく、550万円である。保険型の非課税限度額は、財形年金貯蓄のみなら385万円、財形住宅貯蓄と併せて550万円、財形住宅貯蓄のみなら550万円までである。

  5. 「ご夫婦の共有名義の居住用新築マンションの購入のために財形住宅貯蓄を非課税で払い出すためには、床面積が50㎡以上の物件を選ぶ必要があります。」
  6. [解説]
    問題文のとおり、財形住宅貯蓄を非課税で払い出すには、床面積が50㎡以上の物件でなければならない。

  7. 「マンションの購入について増田さんご夫婦が財形住宅融資を受ける場合、一定の要件を満たしていれば、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄および財形年金貯蓄の合計残高の10倍の範囲内で融資を受けることができます。」
  8. [解説]
    財形住宅融資の融資額は、貯蓄残高の10倍(最高4,000万円まで)物件価額の90%のいずれか低い額である。

[要点のまとめ]

財形貯蓄は、企業が採用していればそこで務める従業員が利用できる利子非課税制度である。財形貯蓄には、一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄があり、一定額までは非課税で積み立てることができるが、目的外の払い出しでは税金がとられる。
1.一般財形貯蓄
(1) 使用目的が限定されていないが、利子等は非課税にならない。
(2) 原則3年以上の積立
(3) 積立から1年経過後に引き出し可能
2.財形住宅貯蓄
(1) 住宅資金のための積立貯蓄である。
(2) 5年以上の積立
(3) 融資条件は、残高50万円以上で返済負担率が400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下
(財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄合わせて)
(4) 預貯金など550万円、保険は払込累計550万円まで非課税
3.財形年金貯蓄
(1) 満55歳未満の人が利用可能
(2) 受取期間は満60歳以降5年以上20年以内
(3) 5年以上の積立
(財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄合わせて)
(4) 預貯金など550万円、保険は払込累計385万円まで非課税
4.目的外払い出しの場合
「財形住宅・年金貯蓄」は、契約で定めた住宅資金や年金としての支払いを目的とする貯蓄である。目的外の払い出しは解約となり、利子等に対して課税されるとともに、5年間さかのぼっての課税となる。


<解説・みんなの評価>

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