2級FP過去問解説(資産設計)2019年1月【問33】遺族給付

【第9問】下記の(問28)~(問34)について解答しなさい。


<設例>
増田敬太さんは、民間企業に勤務する会社員である。敬太さんと妻の瑠璃子さんは、今後の資産形成や家計の見直しなどについて、FPで税理士でもある大久保さんに相談をした。なお、下記のデータはいずれも2019年1月1日現在のものである。

[収入金額(2018年)]
・敬太さん:給与収入450万円。給与収入以外の収入はない。
・瑠璃子さん:給与収入400万円。給与収入以外の収入はない。
[自宅]
・賃貸マンションに居住しており、家賃は月額11万円(管理費込み)である。
・マイホームとして販売価格4,444万円(うち消費税144万円)のマンションを購入する予定である。
[金融資産(時価)]
・敬太さん名義
 銀行預金(普通預金):200万円
 銀行預金(定期預金):100万円
 財形住宅貯蓄(保険型):200万円
・瑠璃子さん名義
 銀行預金(普通預金):300万円
 銀行預金(定期預金):200万円
 財形住宅貯蓄(金銭信託):100万円
[負債]
・敬太さんと瑠璃子さんに負債はない。
[保険]
・収入保障保険A:年金月額15万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は敬太さん、年金受取人は瑠璃子さんである。
・定期保険B:保険金額2,000万円。保険契約者(保険料負担者)および被保険者は瑠璃子さん、保険金受取人は敬太さんである。


問33

 瑠璃子さんは、敬太さんが万一死亡した場合の公的年金の遺族給付について、FPの大久保さんに相談をした。仮に敬太さんが2019年2月に36歳で在職中に死亡した場合、敬太さんの死亡時点において瑠璃子さんが受け取ることができる遺族給付の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、敬太さんは、大学卒業後の22歳から死亡時まで継続して厚生年金保険の被保険者であったものとする。また、家族に障害者に該当する者はなく、記載以外の遺族給付の受給要件はすべて満たしているものとする。

  1. 遺族基礎年金+遺族厚生年金
  2. 遺族基礎年金+遺族厚生年金+中高齢寡婦加算
  3. 遺族厚生年金
  4. 遺族厚生年金+中高齢寡婦加算


[正解]  (適切)

[解説]

選択肢を見ると、遺族基礎年金と中高齢寡婦加算の要件を満たしているか考えればいいことが分かる。
・遺族基礎年金
 遺族基礎年金は子か子のある配偶者に支給され、子は18歳到達年の3月31日までの子を指す。
 増田家の子は3歳なので、遺族基礎年金は支給される。
・中高齢寡婦加算
 中高齢寡婦加算は、遺族基礎年金を受け取っていないことが要件の一つなので、支給の対象外となる。また、年齢要件は40歳以上65歳未満となっているため、これも満たしていない。

[要点のまとめ]

<遺族給付>
1.遺族基礎年金の要件
・被保険者または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上あること。
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む)が加入期間の3分の2以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、(1)子のある配偶者か(2)
 子とは、
 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子
 20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子
2.遺族厚生年金の要件
被保険者が死亡したとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に死亡したとき
・保険料納付済期間(保険料免除期間を含む。)が加入期間の3分の1以上あること。
※ただし平成38年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければよい。
・老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある者が死亡したとき。
・1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる者が死亡したとき。
(対象者)
・死亡した者によって生計を維持されていた、
 妻
 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
※30歳未満の子のない妻は、5年間の有期給付となる。
※子のある配偶者、子(子とは18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の障害者に限る)は、遺族基礎年金も併せて受けられる)。

3.中高齢寡婦加算の要件
死亡した夫の被保険者期間が20年以上の場合の加算給付の1つ。遺族基礎年金は子どものいない妻には支給されませんず、子がいてもその子が18歳(18歳の誕生日の属する年度末まで)または20歳(1級・2級の障害の子)に達すれば支給されなくなるが、夫が死亡したときに40歳以上で子のない妻(夫の死亡後40歳に達した当時、子がいた妻も含む)が受ける遺族厚生年金には、40歳から65歳になるまでの間中高齢の寡婦加算(定額)が加算される。妻が65歳になると自分の老齢基礎年金が受けられるため、中高齢の寡婦加算はなくなる。

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