2級FP過去問解説(資産設計)2019年1月【問37】相続税の総額

【第10問】下記の(問35)~(問40)について解答しなさい。


<設例>
国内の上場企業に勤務する大場勇人さんは、今後の生活のことなどに関して、FPで税理士でもある成田さんに相談をした。なお、下記のデータは2019年1月1日現在のものである。
I.家族構成(同居家族)

Ⅱ.大場家の親族関係図

Ⅲ.大場家(勇人さんと里美さん)の財産の状況

[資料2:負債残高]
自動車ローン:80万円(債務者は勇人さん)

注1:変額個人年金保険CおよびDの死亡保険金は、被保険者である里美さんの死亡時の年金原資相当額(便宜上、解約返戻金相当額と同額とする)と一時払保険料相当額である500万円のいずれか大きい金額が支払われるものである。
注2:すべての契約において、保険契約者が保険料を全額負担している。
注3:契約者配当および契約者貸付については考慮しないこと。
Ⅳ.その他
上記以外の情報については、各設問において特に指示のない限り一切考慮しないこと。

問37

 仮に、幸子さんが現時点(2019年1月1日)で死亡した場合、幸子さんの相続に係る相続税の総額として、正しいものはどれか。なお、相続税の課税価格の合計額は2億4,000万円であるものとし、計算に当たっては、下記<計算過程>に従って計算すること。また、相続を放棄した者はいないものとする。

<計算過程>
① 相続税の課税価格の合計額から基礎控除額を差し引き、課税遺産総額を算出
② 課税遺産総額を各法定相続人が民法の規定に基づく法定相続分に応じて取得したものとして、各法定相続人の取得金額を計算
③ 各法定相続人の取得金額に対して<相続税の速算表>を適用し、税額を算出
④ 上記③で算出された税額を合計し、相続税の総額を算出

  1. 2,920万円
  2. 3,160万円
  3. 3,660万円
  4. 4,540万円


[正解]  (適切)

[解説]

計算過程を参考に、計算していく。
幸子さんが死亡した場合、法定相続人は、勇人さん(1/3)、智子さん(1/3)、健吾さん(1/6)、加奈さん(1/6)となる。
・基礎控除額 3,000万円+600万円×4=5,400万円
 2億4,000万円-5,400万円=18,600万円・・・課税遺産総額
・各法定相続人の取得金額を計算
 勇人さん(1/3):18,600万円×1/3=6,200万円
 智子さん(1/3):18,600万円×1/3=6,200万円
 健吾さん(1/6):18,600万円×1/6=3,100万円
 加奈さん(1/6):18,600万円×1/6=3,100万円
・相続税額を算出
 勇人さん(1/3):6,200万円×0.3-700万円=1,160万円
 智子さん(1/3):6,200万円×0.3-700万円=1,160万円
 健吾さん(1/6):3,100万円×0.2-200万円=420万円
 加奈さん(1/6):3,100万円×0.2-200万円=420万円
・税額を合計する
 1,160万円×2+420万円×2=2,320万円+840万円=3,160万円

[要点のまとめ]

<相続税の計算手順>
相続税額の計算は、最初から最後まで計算させる場合もあるが、基本的には計算過程の一部が出題される。常にどの部分の計算を問われているか確認すると理解が深まるだろう。
(1) 遺産総額から非課税財産や葬儀費用を控除して各相続人の課税価格を求める。
※生命保険の非課税枠はここで適用させる。
(2) 課税価格の合計額から遺産に係る基礎控除を引いて、課税遺産総額を求める。
※「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で控除額を求めるため、法定相続人を考える必要がある。
(2) 各相続人の法定相続分を求める。
(3) 各相続人が法定相続分で相続したとして各相続人の課税価格を求める。
(4) 各相続人の課税価格から相続税を算出し、合計し相続税の総額を出す。
(5) 各相続人の相続割合に応じた相続税額を算出する。
(6) 各相続人の相続税額から加算や控除があれば加味し、各人の納付額を求める。

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