2級FP過去問解説(資産設計)2019年5月【問40】傷病手当金

【第10問】下記の(問35)~(問40)について解答しなさい。


<設例>
物品販売業(佐野商店)を営む自営業者の佐野俊彦さん(青色申告者)は、今後の生活のことや事業のことなどに関して、FPで税理士でもある落合さんに相談をした。なお、下記のデータは2019年4月1日現在のものである。
I.家族構成(同居家族)

注1:晴美さんは株式会社MW工業に勤務している。
Ⅱ.佐野家の親族関係図

Ⅲ.佐野家(俊彦さんと晴美さん)の財産の状況

注2:記載以外の事業用資産については考慮しないこと。

[資料2:負債残高]
住宅ローン:1,700万円(債務者は俊彦さん。団体信用生命保険付き)
自動車ローン:120万円(債務者は俊彦さん)
事業用借入:4,480万円(債務者は俊彦さん)

注3:解約返戻金相当額は、現時点(2019年4月1日)で解約した場合の金額である。
注4:医療保険Fに死亡保障はない(死亡保険金は支払われない)。
注5:すべての契約において、保険契約者が保険料を全額負担している。
注6:契約者配当および契約者貸付については考慮しないこと。
Ⅳ.その他
上記以外の情報については、各設問において特に指示のない限り一切考慮しないこと。

問40

 晴美さんは、2019年2月中に病気による療養のため休業した日がある。FPの落合さんが下記<資料>に基づいて計算した、晴美さんに支給される健康保険の傷病手当金の額として、正しいものはどれか。なお、晴美さんは全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者であり、記載以外の傷病手当金の受給要件はすべて満たしているものとする。

<資料>

[晴美さんの2月中の勤務状況]休:休業した日

[晴美さんのデータ]
・ 標準報酬月額 2018年3月~2018年8月 170,000円
2018年9月~2019年2月 190,000円
・ 上記の休業した日について、給与の支給はない。
・ 上記以外に休業した日はない。
[傷病手当金の1日当たりの支給額]
支給開始日以前の継続した12ヵ月間の各月の標準報酬月額の平均額÷30日×2/3
・ 上記の計算における端数処理は、小数点以下第1位を四捨五入すること。

  1. 12,000円
  2. 20,000円
  3. 24,000円
  4. 32,000円

[正解]  (適切)

[解説]

・傷病手当金は、3日連続で休み、4日目以降に支給される。そのため、傷病手当金の要件を満たすのは、11日以降の3日間となる。
・支給開始日以前の継続した12ヶ月間は、
 (170,000円×6+190,000円×6)÷12=(1,020,000円+1,140,000円)÷12=180,000円
・傷病手当金
 180,000円÷30✕2/3✕3=12,000円
 なお、「以前」はその月も含むため、2月分を含めた平均額となる。

[要点のまとめ]

<健康保険の給付内容>
1.療養の給付
健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときに、治療を受けることができる。
2.高額療養費
1ヶ月の医療費の自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分を高額療養費として支給される。自己負担限度額は、所得区分と年齢によって異なる。
3.出産一時金
出産育児一時金は、被保険者やその被扶養者が出産したときに1児につき42万円が支給される(産科医療補償制度に加入されていない医療機関等で出産された場合は40.4万円)。
4.出産手当金
被保険者が出産で仕事を休み、十分な給料を受けられない場合に、出産前42日前、出産後56日間、最長98日間支給される。
(算式)1日当たりの金額:支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3
5.傷病手当金
被保険者が病気やけがのために働くことができず、会社を休んだ日が連続して3日間あり、4日目以降、休んだ日に対して支給される。 待期期間が休日や有休休暇であっても数えることができる。ただし、休んだ期間について事業主から傷病手当金の額より多い報酬額の支給を受けた場合には、傷病手当金は支給されない。また任意継続被保険者は、傷病手当金は支給されない。傷病手当金は最長1年6か月間受け取ることができる。
(算式)1日当たりの金額:支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3

<医療費の自己負担割合>

自己負担割合
小学校入学前2割
小学校入学後
~70歳未満
3割
70歳以上
75歳未満
平成26年4月以降は2割(以前は1割)
現役並み所得は3割
75歳以上原則1割
現役並み所得は3割

<70歳未満の自己負担限度額(算式)>

所得区分自己負担限度額
標準報酬月額
83万円以上
252,600円+(医療費-842,000円)✕1%
標準報酬月額
53万円
~79万円
167,400円+(医療費-558,000円)✕1%
標準報酬月額
28万円
~50万円
80,100円+(医療費-267,000円)✕1%
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
住民税非課税世帯35,400円

関連問題


<解説・みんなの評価>

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