2級FP過去問解説(資産設計)2021年5月【問12】保険と税金

問12

株式会社LVの代表取締役である筒井康宏さん(44歳)は、現在、法人契約での生命保険の加入を検討しており、生命保険について、FPの氷室さんに質問をした。氷室さんが生命保険の保険料支払時における一般的な経理処理について述べた次の説明の空欄(ア)~(エ)にあてはまる数値および語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

「2019年6月28日の法人税基本通達の改正により、法人が支払う定期保険等の支払保険料の取扱いが変更されました。原則として、2019年7月8日以後の契約について、定期保険か第三分野保険かの種類を問わず、最高解約返戻率に応じて資産計上期間や資産計上額が決定されます。例えば、被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人で、最高解約返戻率が( ア )%超85%以下の定期保険(保険期間10年)の支払保険料は、保険期間の前半( イ )割相当期間においては、その( ウ )%相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができます。なお、本改正後の取扱いは、2019年7月7日以前の既契約に対して遡及適用( エ )。」

  1. 1.(ア)50 (イ)4 (ウ)60 (エ)されます
  2. 2.(ア)50 (イ)6 (ウ)40 (エ)されます
  3. 3.(ア)70 (イ)4 (ウ)60 (エ)されません
  4. 4.(ア)70 (イ)6 (ウ)40 (エ)されません

[正解]  (適切)

[解説]

「2019年6月28日の法人税基本通達の改正により、法人が支払う定期保険等の支払保険料の取扱いが変更されました。原則として、2019年7月8日以後の契約について、定期保険か第三分野保険かの種類を問わず、最高解約返戻率に応じて資産計上期間や資産計上額が決定されます。例えば、被保険者が役員、死亡保険金受取人が法人で、最高解約返戻率が( ア 70 )%超85%以下の定期保険(保険期間10年)の支払保険料は、保険期間の前半( イ 4 )割相当期間においては、その( ウ 60 )%相当額を資産に計上し、残額を損金の額に算入することができます。なお、本改正後の取扱いは、2019年7月7日以前の既契約に対して遡及適用( エ されません )。」

[要点のまとめ]
保険と税金

    目次

  1. 所得の種類
  2. 所得控除
  3. 法人における保険と税金

1 所得の種類

1. 所得の種類
(1) 死亡保険金

契約者被保険者保険金受取人課税関係
AAB相続税
ABA所得税(一時所得)
ABC贈与税

(2) 満期保険金・解約返戻金

契約者被保険者保険金受取人課税関係
AA所得税(一時所得)
AB贈与税

2. 非課税となる保険金・給付金

病気やケガで受け取る保険金や給付金は非課税となる。おもに次のような保険金・給付金がある。
(1) 生命保険・第三分野の保険
・入院給付金 ・手術給付金 ・通院給付金 ・がん診断給付金
・特定疾病(三大疾病)保険金 ・先進医療給付金
・高度障害保険金(給付金) ・リビング・ニーズ特約保険金
・疾病(災害)療養給付金 ・障害保険金(給付金) ・介護保険金 など
(2) 損害保険
 損害保険の保険金は、損失を補てんしたものなので、原則、非課税となる。
・火災保険金 ・対人賠償保険金や対物賠償保険金 ・賠償保険金 など

2 所得控除

1. 生命保険料控除
(1) 平成23年以前
・一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除で、最大控除額は各5万円、住民税は3.5万円が上限
・契約の更新、転換、特約の付加を行うと契約全体が新契約扱いとなる。 
(2) 平成24年以降
・一般の生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除で、最大控除額は各4万円、住民税は2.8万円が上限
※新旧同じ控除(どちらも一般、どちらも年金)
次のうち、最も控除額が大きい方法を採用する。
・旧控除のみ(新控除は無視)
・新控除のみ(旧控除は無視)
・旧控除+新控除(ただし上限は4万円)

<生命保険料控除>
1.平成23年以前
(1) 一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除で、最大控除額は各5万円、住民税は3.5万円が上限
(2) 契約の更新、転換、特約の付加を行うと契約全体が新契約扱いとなる。 
2.平成24年以降
(1) 一般の生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除で、最大控除額は各4万円、住民税は2.8万円が上限
3.新旧同じ控除(どちらも一般、どちらも年金)
次のうち、最も控除額が大きい方法を採用する。
(1) 旧控除のみ(新控除は無視)
(2) 新控除のみ(旧控除は無視)
(3) 旧控除+新控除(ただし上限は4万円)

2. 火災保険料の控除
平成19年から従来の損害保険料控除が廃止されたため、一部を除き、火災保険料については所得控除はできない。

3. 地震保険料控除

所得税住民税
払込保険料の全額
50,000円上限
払込保険料の2分の1
25,000円上限

3 法人における保険と税金

1. 養老保険
ハーフタックスプラン
契約者(=保険料負担者)を法人、被保険者を従業員全員、死亡保険金受取人を被保険者の遺族、満期保険金受取人を法人とすると、支払保険料の1/2を福利厚生費として損金算入できる。

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